阪神2年目・緒方 1番・右翼で初先発&初安打初盗塁

[ 2014年5月14日 08:46 ]

<広・神>10回2死一塁、阪神・緒方が二盗を決める

セ・リーグ 阪神1―2広島

(5月13日 米子)
 打ってよし、走ってよし。そのクセ者ぶりを目の当たりにした広島はきっと「ゲゲゲ…」とうなったことだろう。「1番・右翼」でプロ初先発した阪神2年目の緒方が、2安打1盗塁1得点。プロ初安打初盗塁も記録し、初物づくしの夜を過ごした。

 「藤浪が投げていたので、何とかしたかった。結果が出て良かった」

 緒方劇場の幕開けは、3回2死で迎えた第2打席だ。九里から中堅左へはじき返すと、快足を飛ばして一気に二塁へ。ボークで三進し、大和の中前打で先制のホームを踏んだ。1歳下の九里は亜大出身。東都大学野球リーグで対戦経験があるが「1軍で投げる投手なので。過去のイメージは捨てていきました」。真っさらな気持ちで立ち向かったことが奏功した。

 「(初安打は)プロとしてのスタートが切れた。走塁はまだまだ勉強」

 8回1死無走者からは右前打した。2死後にけん制死となるも、その足を警戒されている証拠だ。そして延長10回、2死から死球で出ると、すぐさま初盗塁でやり返した。持ち前の強心臓で、存在感を誇示してみせた。

 昨年11月、台湾でのウインターリーグに参加し、多くの刺激を得た。食べ物も合わない異国の地。慣れない生活の中、毎日欠かさなかったのがウエイトトレだ。宿舎近くのジムで一二三とともに連日体をいじめ抜いた。あえて試合前に行い、疲れ切った状態で先発したこともある。「いろいろなことが試せる時期だったので」。帰国後も、自宅近くのジムに通った。好奇心旺盛の野球小僧に、米子の野球の神様は確かに味方してくれた。

 和田監督からも「1軍クラスについて行けるところをみせてくれた」と絶賛された。14日も右腕・大瀬良が相手のため、先発出場が濃厚。柴田、田上、俊介らライバルは多いが、争いを勝ち抜くだけのポテンシャルを思う存分発揮した。

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