巨人 キューバと友好協定締結 セペダ獲得はその第1弾

[ 2014年4月20日 05:45 ]

巨人と合意したセペダ

 巨人は19日、キューバ野球連盟との間で野球技術の向上と人的交流を目的とした友好協定を締結したと発表した。同日、キューバの国内リーグに所属するフレデリク・セペダ外野手(34)の譲渡契約について巨人はキューバ野球連盟、セペダとの間で合意したと発表。キューバの主砲獲得はその第1弾となった。

 セペダは「日本球界でプレーするのが夢だった。期待感でいっぱい。巨人軍は日本トップの球団であり、プレーすることに誇りを感じる。リーグ制覇、日本一奪還のために全力を尽くしたい」とコメントした。WBCには3大会全てに出場し、通算20試合で打率・449、6本塁打、23打点。10年以上にわたって代表チームの4番を打つなど、実績は十分だ。ただ、巨人は野手のロペス、アンダーソン、投手のセドン、マシソンと4人ともにチームの中心にいる。補強とともに、同国との関係強化の側面がある。

 キューバで最終交渉を行った原沢敦球団代表兼GMも「最初の一歩とし友好協定に基づいた双方の野球技術の発展につながるよう努力します」と語った。キューバ政府は昨年9月、相次ぐ亡命に歯止めをかける狙いもあり、禁止していた国外でのプロ契約を認める方針転換を行った。現在、米国とは商取引を禁止されており、今回の友好協定は大リーグ球団に補強面で対抗しうるホットライン形成ともなり得る。

 キューバ野球は「赤い稲妻」の異名をとり、五輪5大会で金メダル3度を誇る。近年はスモールベースボールも浸透し、即戦力となり得る選手は多く、原沢代表も「野球王国のキューバは身体能力が高く実力ある選手が多い。今後も調査に力を入れたい」と語る。巨人は今後も投手補強を視野に調査を続け、さらにキューバからのコーチの受け入れも含めて関係強化を図る。キューバ選手獲得に関して、大きなアドバンテージを手にした。

 ◆フレデリク・セペダ 1980年4月8日、キューバ生まれの34歳。91年、11歳で世界少年野球に参加。97年からキューバ国内リーグでプレーし、代表歴も長く、04年アテネ五輪で金メダル、08年北京五輪で銀メダルを獲得。WBCは3大会連続出場し、09年大会では打率.500、3本塁打、10打点で外野手部門のベストナインに選出された。国内リーグのサンクティ・スピリトゥスでは、本職の左翼よりもDHでの出場が多い。1メートル78、93キロ、右投げ両打ち。

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