オリ 14年ぶり両リーグ10勝一番乗り 西は3連勝

[ 2014年4月16日 07:02 ]

<オ・日>7回無失点で3勝目を挙げた西 

パ・リーグ オリックス3-1日本ハム

(4月15日 京セラD)
 両リーグ唯一の防御率0・00の男はこの夜も7つの「0」を並べた。切れのある直球に、チェンジアップで緩急を付け、的を絞らせない。オリックス・西が迎えた最大のピンチは4回だった。

 2四球などで1死満塁、しかし、大引を直球で追い込むと「遊ぶ場面じゃない。勝負以外ない」と、最後も糸を引くような真っすぐが内角低めに決まる。見逃し三振。続く佐藤賢はチェンジアップで投ゴロに仕留めた。奪った8三振のうち5個が見逃し。先頭を一度も出さず、4回以外は二塁を踏ませなかった。

 3安打無失点で開幕3連勝。3試合で被安打は10に満たず(9)、連続イニング無失点は22に伸びた。チームの連敗を2で止め、00年以来、14年ぶりの両リーグ10勝一番乗りに導いた右腕はお立ち台で「首位をキープできているので、一丸となって独走できたらいいと思います!」と宣言した。

 6年目の23歳。自己啓発が成長の原動力だ。もともと読書が趣味だが、昨オフから精神鍛錬の方法論として読書の時間を増やし、春季キャンプには約50冊を持ち込んだ。中でも深く心に残るのが、著者が同じ三重県出身ということで購入した里中李生著の「一流の男、二流の男」だ。「常に同じような気持ちでいられること」を目的に右腕は本を読み込む。

 エースの金子に続き、もう一つの柱になりつつある右腕について、森脇監督も「本を読んでいるのが大きい。考え方のレベルが上がってくる」と認める。「今は野手のおかげだけど、いつかは“助けてもらった”と言ってもらえる投手になりたいし、なるべき」と謙虚な西だが、着実に一流の男へと成長している。

 ≪3チーム両リーグ10勝一番乗りは史上初≫パ首位で並ぶソフトバンク、オリックスがそろってリーグ10勝一番乗り。パで2チームが同日に一番乗りしたのは、97年のオリックスと日本ハム以来17年ぶり。この日はセでも阪神がリーグ一番乗りの10勝目。同日に3チームが両リーグ10勝一番乗りとなったのは史上初めて。

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