聖地伝統の一戦にゴメスも燃えた!目と守りも一流証明

[ 2014年4月12日 07:40 ]

<神・巨>8回裏2死二塁、ゴメスは左中間適時二塁打を放ち、天を指さす

セ・リーグ 阪神5―1巨人

(4月11日 甲子園)
 甲子園で初の巨人戦。燃えないはずがなかった。開幕から10試合連続安打しながら、ここ2試合当たりが止まっていた阪神・ゴメスが目を覚ました。3―1の8回。2死二塁で迎えた第4打席に、2番手・高木京から左中間を深々と破る適時二塁打。点差を3に広げ、勝利を決定づけた。4打席で投げさせた球数は実に29。ファウル数は13。粘った末に響かせた、美しい快音だった。

 「あそこ(8回)で1点取れば、チームにとって非常に大きい。いいスイングをすることだけを考えていたんだ」

 直前の巨人の攻撃。1点で止まったものの、流れは完全に相手へ傾いていた。断ち切る一撃で、続くマートンの四球、新井の右前適時打まで呼び込んだ。だがG砲は、6回2死二塁での四球を満足げに振り返る。マートンの先制3点弾を誘発した価値ある打席だ。

 「走者が二塁にいたし、僕も打ちたかった。でも後ろにマートンというすごい打者がいる。自分がつなげば、彼がやってくれると思っていた」

 際どい球は見送り、難しいストライクゾーンはカットして好球を待った。最後は内角に沈むワンバウンドのスライダーを必死に我慢した。

 和田監督も「ゴメスはバットを止めて、何とかつないでくれたね」と評価した。振っていれば、負けていたかもしれない。大きな分岐点となる1球だった。

 安打が出なかった2試合は四球を選び、開幕からの連続試合出塁は13へと伸ばした。

 「安打を打てないときもある。打つだけじゃなく、守ることもしっかりやる。ベストを尽くして、勝利に貢献するだけ」

 6回だ。無死一塁、アンダーソンが放った一、二塁間のゴロにダイブし何とかミットに当てた。上本のカバーもあって二ゴロに封じた。続く2死三塁では鳥谷のショートバウンド送球を上手くすくい上げた。打つだけではない。その「目」と「守り」も一流であることを証明した、聖地での伝統の一戦だった。

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2014年4月12日のニュース