西2安打完封でオリ7連勝 開幕10戦で3投手完封は35年ぶり

[ 2014年4月9日 05:30 ]

<オ・ロ>西は完封勝利をあげ笑顔でベタンコートと抱き合う

パ・リーグ オリックス4-0ロッテ

(4月8日 京セラD)
 無四球完封のオリックス・西が伊藤と抱き合った。自身の完封勝利は12年10月8日ソフトバンク戦(ヤフー)でノーヒットノーランを達成して以来、2年ぶり2度目だが、今季チームではすでに3人目だ。開幕10試合目までに3人が完封を達成するのは、79年に山田、佐藤義、三浦でマークして以来、35年ぶりの快挙。これぞ、オリックス首位快走の要因でもあった。

 初回1死から鈴木に右前打を浴びた後、20人の打者を完ぺき封じた。8回、先頭の角中に2安打目を許したが、危なげなく後続を打ち取り、二塁すら踏ませなかった。得意球のスライダーだけでなく、チェンジアップ、フォークが冴えわたり、「野手の方々がリズムよく打って守ってくれたので、投げやすい環境だった。流れに乗せてもらった」と感謝した。

 ピンチで崩れない西がいる。昨年は、連打を浴びると止まらなくなったが、今年は不安なし。「1、2回はマウンドが滑ったりして、合っていなかったが、足場をつくって投げられた」と冷静さは失わない。今季初登板となった1日の楽天戦でも、初回に失策絡みで2点を失うものの、7回2失点の好投。「ゆっくりと間を取ることができた」と、マウンドで口ずさむ投球のテーマを、わざとゆっくり話すことで冷静になれた。「低めに、低めに。100回は言いますよ」と、自らのリズムをしっかり整えた。

 西に厳しい森脇監督も絶賛。「去年と違う西を見せてくれた。素晴らしい投球だった」と目を細めた。これで西から始まった連勝は7まで伸び、11年8月28日から9月7日に9連勝して以来の大型連勝。森脇政権下では最長記録となった。

 開幕10試合での8勝は、89年(9勝1敗)以来、25年ぶりで、見事なスタートダッシュ。「止めることなく、チームの流れをつなげてよかった」と西。前評判の高くなかった猛牛が走り始めた。

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2014年4月9日のニュース