ロッテ吉原 パ新人一番乗り1勝 強気の中田勝負怒られた

[ 2014年4月6日 07:31 ]

<ロ・日>吉原は赤ちゃんを見つけ「高い高~い」

パ・リーグ ロッテ3-2日本ハム

(4月5日 QVC)
 4番・中田を迎え、ロッテのドラフト4位・吉原の闘争心に火が付いた。2―2の7回2死二塁。ベンチからの指示は「歩かせてもいい」。しかし、勝負を選んだ。

 「(中田は)同学年なので突っ込むところは突っ込まないと。しっかり腕を振ろうと思って投げた」。1ストライクから内角に直球を2球続けた。ボールになったが、慌てない。3ボール1ストライクから高めの141キロ直球で二ゴロに仕留めた。中田を打ち取る前には、3番・大谷をチェンジアップで遊邪飛に。無失点で切り抜け、直後に味方が勝ち越した。

 「最後は気持ちの乗った球がいった。ただ結果的に抑えたけど甘かった」。反省した新人右腕に対し、伊東監督も「中田と勝負する必要はなかったし、結果オーライでは駄目」と厳しい。ただ「内角を厳しく突いていたし、打者に向かっていく姿勢はいい」と続けた。

 1回無失点でプロ初勝利を挙げ、パの新人一番乗りとなった。前回1日の西武戦(QVCマリン)では2本塁打を浴び3失点。崖っ縁の状況で同じ失敗は繰り返せなかった。「僕は他の新人とは置かれている立場が違う」。24歳。昨年4月に亜由美夫人(24)と結婚し、9月19日には長男・悠惺(ゆうせい)君が生まれた。日本生命での安定した生活を捨て、子連れでプロの厳しい世界へ。その悠惺君はおもちゃのバットやボールを握るようになった。家族を養うために必死だ。

 日本生命時代から仲がいい同期入団の井上がオープン戦で先にブレークしたが「悔しさはない。これから2人で貢献していきたい」。初のお立ち台で大歓声を浴び「突発的で面白いことが言えなかった。トークも磨きます」と言った後、ウイニングボールについて「西野もプロ初セーブだし、2人で半分にします」と笑わせた。存在感ある新人はアジャ井上だけではない。

 ▼日本ハム・大谷(4打数1安打。吉原との対戦には)チェンジアップを狙っていったが、打てなかった。

 ◆吉原 正平(よしはら・しょうへい)1989年(平元)9月14日、福岡県生まれの24歳。東筑紫学園では甲子園出場なし。東農大では東都2部で通算15勝。日本生命では12年都市対抗で8強入りに貢献して若獅子賞、優秀選手賞。昨秋ドラフト4位でロッテ入団。家族は妻と長男。1メートル74、75キロ。右投げ右打ち。

 ≪パではルーキー一番乗り≫新人の吉原(ロ)がプロ初勝利。今季の新人勝利は九里(広)、岩崎(神)に次ぎ3人目だが、パではルーキー一番乗りとなった。また、この日の捕手は同期の吉田。新人同士のバッテリーでプロ初勝利を挙げたロッテの投手は、97年4月19日のダイエー戦で、竹清が清水捕手とのコンビでマークして以来17年ぶりだ。

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