原巨人“記録的猛打”止まらん!3連発から「奇跡」の逆転

[ 2014年4月3日 05:30 ]

<D・巨>6回に3連発(左から)アンダーソン2号、村田1号、ロペス4号

セ・リーグ 巨人15―9DeNA

(4月2日 横浜)
 巨人は2日、DeNA戦で、0―5の6回にレスリー・アンダーソン外野手(32)、村田修一内野手(33)、ホセ・ロペス内野手(30)のクリーンアップが3者連続本塁打。反撃ののろしを上げると、8回に再びアンダーソンの2点適時打など、打者14人、8安打で一挙10点を奪って逆転した。これで巨人は開幕5試合で4度目の2桁安打となり、計77安打44得点。記録的猛打はどこまで続くのか。

 「きょうの勝ちは奇跡みたいなもの」。原監督自ら評するほどの驚異の逆転劇だった。

 3―8の8回だった。先頭打者のロペスの死球が始まりだった。続く阿部の安打で好機を広げ、坂本の犠飛で1点を返すともう押せ押せムード。6―8と2点差に追い上げ、なおも1死満塁。ここでアンダーソンは山口の甘く入ったフォークボールを叩きつけ、右前へ運んだ。この日5安打目となる同点の2点右前打。一塁ベース上で両拳を天に突き上げた。

 「このチームはどんな展開でも、必ず逆転できる雰囲気がある。まるで家族みたい。だから自分もリラックスした気持ちで打席に入れた」

 巨人の外国人選手で1試合5安打は94年のコトー以来、20年ぶり。この後も打線はつながって、打者14人、8安打で一挙10点を奪って試合をひっくり返した。

 反撃ののろしを上げたのもアンダーソンだった。0―5の6回。尚成のカーブを引きつけ、右翼席へ2号ソロ。続く村田も左翼席へ1号、打撃好調のロペスも左翼席へ4号で続いた。クリーンアップそろい踏みの3連発に、アンダーソンは「自分の本塁打から打線がつながって興奮しているよ」と目を輝かせた。

 開幕から打率・500で2本塁打、7打点。3番に入ってからは3戦連続で打点を挙げる助っ人。阿部の存在が支える。「自分が対戦するならこういう攻め方をするよ」と捕手目線で技術的な助言を送った。この日の本塁打後には三塁ベンチ前で「阿部とキャンプ中に考えた」というハイタッチを2人で交わした。

 どんな球種に対してもフルスイングができる。試合前のミーティングでは相手投手の映像に見入り、球種や攻め方を頭に叩き込む。ティー打撃では、遅いトスと速いトスを織り交ぜ、速球と変化球に対応できるように工夫。打撃フォームを毎日のように微調整するのも「その日によって状態が違う」との信念からだ。

 終わってみれば21安打で15得点の大勝。だが、4、6回と2度の無死満塁が無得点に終わるなど、7回までは逸機ばかりが目立った。原監督も「勝ったという結果には満足しているけど、反省するところが多かった」と辛口で、アンダーソンに救われた格好だ。

 アンダーソンの帽子のつばには「家族と常に一緒にいる気持ちになれる」と米国に住む妻と2子のイニシャルが記されている。家族は6月に来日予定。球団史上初のキューバ人助っ人の獲得は「大当たり」だ。

 ▼村田 前後を打つ打者が当たっているので、気持ち的に楽に打席に入れた。内角の直球をうまく打てたし、内容のある打撃を続けていきたい。

 ▼ロペス マリナーズ時代の04年にオリボ、私、ボカチカで3連発したことはある。凄くいい経験だが、みんな次につなごうとした結果が、ホームランとなった。

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