阪神 3年ぶり単独最下位転落 西岡ショック…わずか3安打零敗

[ 2014年4月2日 06:38 ]

<神・中>鳥谷(中央)を中心に円陣を組む阪神ナインだったが、中日に完封負けとなった

セ・リーグ 阪神0-10中日

(4月1日 京セラD)
 阪神・西岡剛内野手(29)が出場選手登録を抹消された1日、わずか3安打で中日に0―10と大敗を喫した。この日、西岡は「左右の第一肋骨骨折」が新たに判明し、長期離脱が決定的。「1番鳥谷、3番西岡」という今季の和田構想の目玉を開幕4試合目で早くも失い、3シーズンぶりに単独最下位に沈むなど重い空気に包まれた。

 西岡ショックを振り払うどころか、沈滞ムードがより一層増してしまった。ホーム開幕戦という試合前の華やかなセレモニーから一転。試合後の和田監督は、終始、厳しい表情を崩さなかった。

 「(藤浪)晋太郎のヒット以外、鳥谷、ゴメスの2本だけか…。打線の状態は悪くはなかったけどね。今日(1日)は手が出なかった」

 わずか3安打では勝負にならない。先発山井を打ちあぐね、中日投手陣の前に三塁すら踏めなかった。西岡の登録抹消により、「1番上本、3番鳥谷」の布陣で臨んだ新打線。この日は見せ場すらつくれずに終わった。唯一の好機と言えば、藤浪が左中間二塁打した6回1死二塁。抜てきされた上本に大声援が飛んだが、初球の内角球に詰まり遊ゴロに倒れた。

 「剛がこの状況でね。上本がやるしかない。結果は出なかったけれど、、粘り強くやるしかない。クリーンアップの前にランナーを出さないと足も使えない」

 2014年型猛虎打線の目玉だった「1番鳥谷、3番西岡」。東京ドームの開幕3連戦では初戦から9、12、9安打を放ち機能していた。そんな和田監督の肝いり構想が開幕4試合目にして早くも崩壊してしまったが、嘆き悲しんでいる場合ではない。試合後の会見を聞くまでもなく、上本の持つ潜在能力の高さは誰もが認めるところだ。

 実際、西岡が負傷退場した3月30日の巨人戦では、途中出場からバックスクリーン左へ今季1号ソロを放っている。強い気持ちが空回りしたのか、この夜は3打数無安打。だが、挽回するチャンスはまだある。西岡が戦列復帰できるのは最短でも交流戦が開幕する5月中旬と見られており、俊足巧打の新選手会長が一念発起するしかない。

 「こんなゲームになってしまったけど、明日(2日)がより大事になってくる。もう少し我慢しながら、上向くようにやっていきます」

 和田監督は自らに言い聞かせるように、言葉をつないだ。目も当てられない0―10の惨敗。そして、開幕4試合目とはいえ、11年以来3シーズンぶりの単独最下位にもなった。暗い話題ばかりが先行するが、このまま失速するにはいかない。2日は岩崎がプロ初先発。野手全員が一丸となって、ルーキー左腕を援護したい。

 ≪1028日ぶり≫阪神は今季初のゼロ敗。2桁失点では昨季7月28日のDeNA戦(甲子園)0―10以来となった。中日と5位同士の直接対決に敗れたため、11年6月8日以来1028日ぶりの単独最下位(6位)転落。08年から続いていた主催試合開幕戦の連勝も1分けを挟む5でストップした。

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2014年4月2日のニュース