矢野燿大氏が斬る ゴメス4番厳しい「チームの士気に影響するのでは…」

[ 2014年3月24日 07:36 ]

<オ・神>前日2三振に続き、この日3三振に倒れ無安打に終わったゴメス

オープン戦 阪神1―3オリックス

(3月23日 京セラD)
 期待と注目を集める阪神の新外国人、マウロ・ゴメス内野手(29)は23日、オープン戦最後のオリックス戦(京セラドーム)を3三振を含む4打数無安打で終えた。今春の1軍実戦は通算17打数4安打6三振。スポニチ本紙評論家・矢野燿大氏は開幕戦の4番起用を疑問視し、打順7番から日本野球に適応させることを提言した。先発した榎田も4回3失点。阪神は投打両面に不安を残し、今春オープン戦を3勝10敗3分けで終えた。

 最後のオープン戦を見届けた矢野氏は「このままゴメスを開幕4番で使うことはチームの士気に影響するのでは…」と危機感を募らせた。

 矢野 凡退の仕方が完全にワンパターン化しています。内角への速い球とベース板の上を通ってボールになる低めの変化球。この2つがあれば、いまのゴメスは抑えられます。
 4打席で3三振。22日から計5三振で、しかも、低めに外れる変化球を空振りする定型の連続だった。

 矢野 第2打席では変化球を3球続けられて三振。次の第3打席ではカウント1―1から内角直球を巻き込むようにファウルしました。この内角球を見送られたら捕手は「変化球をマークされている」と感じ、次の球として選択しづらくなるのですが、ファウルしてくれたことで「次はパターン通り低めに変化球を落とせばいい」となります。積極的に振ることは彼の持ち味でしょうが、すべて同じやられ方です。開幕巨人戦の相手先発は菅野。内角を突くツーシーム系も縦横の変化球も持っています。厳しい…というのが実感です。

 心配するのはチーム全体に及ぼす負の影響だ。

 矢野 3回は無死二塁から西岡が巧みな進塁打で1死三塁にした直後でした。この好機で4番が簡単に三振では士気に関わります。現状はマートンを4番にし、今成、福留の打順を上げる方がいいのではないでしょうか。開幕でゴメスを起用するなら7番が適任だと思います。まだ日本へ来て打席数も多くありません。日本の野球を勉強し、捕手の配球を研究する必要があります。「4番打者」は与えられるものではなく自分の力で奪い取り、周りにも認められるものであるべきでしょう。

 先発した榎田も課題を残す内容だった。

 矢野 制球が定まっていません。外に抜けるか、内に引っかけるか。意味のある四球もありますが、きょうの4四球には一つもありません。時には勝つ試合もあるでしょうが、このままでは1年間を安定して投げて貯金をつくるのは難しいと感じました。4番打者と先発ローテーション。この2つに不安を感じたオープン戦最終戦でした。

 ▼阪神・オマリー打撃コーチ補佐(ゴメスについて)まだ低めに落ちる球を我慢し切れていない。我慢をする必要があるね。(打席で)ゆったり構えればいい、というのを伝えてある。

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