まるでテニス!イチロー バックハンド打法「感触として得るものがある」

[ 2014年3月18日 06:02 ]

<ヤンキース・ブレーブス>まるでテニス!2回2死一、二塁、イチローは手首を返さずに低めのカーブを捉え右前適時打に

オープン戦 ヤンキース7―4ブレーブス

(3月16日 タンパ)
 40歳になっても、卓越したバットコントロールに衰えはない。0―0の2回2死一、二塁。ヤンキースのイチローは2ストライクと追い込まれた。ここから2球続いたボールを見極め、5球目。低めの76マイル(約122キロ)カーブだった。

 地面に着きそうな球を、右手首を返さず、最後は左手を離して打ち返した。打球は二塁手の頭上を越え、右前に落ちる先制打となった。

 「あの球をヒットゾーンに飛ばせるかどうか。引っ掛けてファーストかセカンドのゴロにするかは、僕の中で大きな違い。感触として得るものがある」とイチロー。

 テニスのバックハンドのような打ち方。左打者にとって外に逃げたり落ちる球は引っ掛けてゴロになりやすい。インパクトの瞬間、右手首を返すと左手でこねるような形になり、バットは右方向に向きながらボールの上っ面を叩いてしまうことが多い。その結果、引っ掛けたゴロになる可能性は高くなるが、イチローは手首を返さないからフラットにセンター方向へ打ち返せる。

 初回にも内角低め直球を右越え二塁打した。フェアゾーンに運ぶため、手首を返さずに打ち返した。これも技ありだ。さらに2安打とも追い込まれてから。「ピッチャーが決めに来たボールをヒットにすることと、そうでないのとでは大きな大きな違いがある。失投がないと思って、僕は基本的に打席に立っているのでミスは待っていない」。相手の決め球を打ってこそ、日米通算4020安打を誇るイチローだ。

 「1番・右翼」で出場。右ふくらはぎの張りを訴えたエルズベリーに代わり「指定席」に座った。4試合11打席ぶりの安打を放ち、オープン戦初長打に初マルチも記録した。田中登板時は2試合連続の先制打で6打数3安打と援護する。打率は・185だが、体がイメージ通りに動き始めた。

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