堂林 右翼テスト“合格”OP戦打率トップも「雑音」

[ 2014年3月17日 05:30 ]

オープン戦<ロ・広>6回、左中間二塁打を放つ堂林

オープン戦 広島3―12ロッテ

(3月16日 QVC )
 広島・堂林翔太内野手(22)が開幕テストに合格した。16日のロッテ戦(QVC)にオープン戦初の5番・右翼で先発出場。3・28開幕中日戦(ナゴヤドーム)での左腕・大野を想定した起用に応え、3度の守備機会を無難にこなした。打っても6回に左中間二塁打を放ち、オープン戦打率1位返り咲きに成功。好調を持続する今春、プリンスが開幕スタメンへ突き進む。

 オープン戦初となる右翼先発にも、堂林に気負いはなかった。広瀬離脱に伴う開幕テスト。4、5回に犠飛を処理するなど、守備機会は3度あった。中でも4回1死二、三塁での本塁返球は、一塁手・キラがカットに入らなければ、恐らくクロスプレー。強肩ぶりをあらためて見せつけた。

 「きょうのような風だと、あらためて難しいと感じました」。比較的穏やかだったQVCマリンの風。だが、内野が本職の22歳には容易ではない。それでも無難にこなし、「内野よりも外野の方が打つ方に集中できる」と話した通り、首脳陣が最も期待するバットで結果を出してみせた。

 1点を返した4回、なおも2死三塁で外角ボール球を見極めて四球を選ぶ。松山の2ランが飛び出した6回には、カウント2―2からの甘いシンカーを強振、左中間二塁打を放った。今春オープン戦は25打席に立ち、わずか2三振。追い込まれても堂々としたものだ。

 「キャンプ最後の紅白戦から違う感覚で振れているし、オープン戦でも福山から自分のスイングができている感じです」

 ともに3安打をマークした、3日の沖縄・紅白戦と、福山であった8日のヤクルト戦。「インハイや低めに来ても、どっしりした形、色んな形で振れています」。トップに返り咲いたオープン戦打率・450は、手応えの証しだ。それでも背番号7に慢心はない。

 「オープン戦打率トップはボクにとって雑音。意識していません。自分の形で打てているかどうか。今はそのことだけに集中しているので」

 堂林の右翼起用について、「松山や岩本がいるけど、堂林にも試合で使えるメドをつけておきたい」と野村監督。緒方野手総合コーチはもっと踏み込み、「開幕は左投手が考えられる。右翼に入れることもあるので試した」と説明、「無難にこなしている。問題ない」と合格点を付けた。

 堂林がこだわるのは、あくまでのサードの定位置奪回。一方で「出場機会が増えるのなら」と、右翼守備も前向きにとらえる。打撃好調の今春。この勢いなら開幕戦のスタメン出場は確実だ。

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2014年3月17日のニュース