マー君スプリットなら…菅野はフォーク「まだちょっと違う」

[ 2014年3月9日 07:40 ]

<オ・巨>2回1死、T―岡田を三振に打ち取った菅野のフォーク

オープン戦 巨人9―1オリックス

(3月8日 京セラD)
 試合前。菅野はバッテリーを組んだ同じ89年生まれの捕手・小林に希望を伝えた。「フォークを投げたい」。その言葉通り4奪三振のうち3つがフォーク。それでも菅野は満足していなかった。

 「打者の反応を見ていると結構落ちている感覚があった。球速的にも130キロ台中盤は出ていたと思う。でも、自分が思い描いている軌道とはまだちょっと違う。理想に近づけるようにしたい」

 昨季終盤から使い始めたフォーク。以前は球速130キロ前後だったが、この日の2回にT―岡田から奪った三振は135キロを計時した。カウント球としても使い、同球種の最速は137キロに達した。4回に空振り三振した坂口は「パ・リーグはスプリット系が多いけどそれとは違う。マー君(現ヤンキース)とは質が違うけど、いい球だった」と脱帽した。

 キャンプでは、右手首の適正な角度を求めて試行錯誤を重ねてきた。手首を立てた状態でロックしてボールを抜くだけではなく、フィニッシュではスナップを利かせ、落差と鋭さを追い求めた。スライダー、シュートという横の変化との相乗効果は大きい。

 3度目のオープン戦先発で5回2安打無失点。原監督も「十分(開幕投手の)候補の一人であることは間違いない」と認め、9日の阪神戦(甲子園)で先発する内海と「相乗的な部分になってくれればいい」とハイレベルな争いを歓迎した。だが過去2度の登板に続き、この日も強烈な印象を残した菅野が、大役に最も近い存在であることは確かだ。

 「開幕に向けて気持ちは高まってきている」。次回登板は、15日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が濃厚。開幕から逆算すると、日程的にも菅野が開幕投手を務めるのは自然な流れといえる。

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2014年3月9日のニュース