大瀬良2回零封!自己採点「10点」も…走者出してから本領発揮

[ 2014年2月23日 05:41 ]

<広・神>エイサーの衣装の人々の注目を浴びながら登板準備を進める大瀬良(左)

オープン戦 広島2―2阪神

(2月22日 コザスタ)
 自己採点「10点」でも、2回を抑え切った。広島のドラフト1位・大瀬良(九州共立大)は「これほど緊張したのは初めて。出来は10点。でも、とりあえず(プロの)第一歩を踏み出せた。緊張にも慣れていくと思う」と充実感をにじませた。

 実戦デビューはチームのオープン戦初戦の先発、しかもコザしんきんスタジアムのこけら落としの試合で1万2000人超の観衆が見守る中だった。初回、力みで制球を乱し、先頭の上本に四球を与えた。「やばいと思った。今まであんなにボールが上ずることはなかった」。だが「けん制やクイック投法は重点的にやってきた」と言うように走者を置いて底力を発揮した。クイックタイムは、始動から捕手が捕球するまで1・1秒。1軍レベルで平均1・2秒とされるだけに出色の数字だ。一塁走者をクギ付けにしながら、続く大和を二ゴロ併殺打とすると、2死から初安打を許した2回は西田を中飛に仕留めた。最速146キロだった球威と制球力は、無走者時と比べても質を落とさない。昨年11月の台湾遠征メンバーにアマから大瀬良を選出し、観戦に訪れた侍ジャパンの小久保監督も「期待を背負える投手」と絶賛した。

 昨秋、福岡六大学リーグで4敗を喫したことで「力を入れて投げた球ほど打たれてしまった」と分析。自らの投球から球速やコース別での被打率などの傾向を探り、卒業論文にまとめた。その中で140キロ台前半の速球はおよそ被打率2割、150キロ超が同3割というデータが出た。プロ入り後もキャッチボールからフォームや腕の振りを強く意識する。

 憧れの投手である元ソフトバンクの斉藤和巳氏(評論家)から知人を通じ、ドラフト直後に「人の心を動かす投手に」と書かれた色紙を手渡された。大瀬良のデビュー戦の33球にはその要素がたくさん詰まっていた。

 ▼巨人・中里篤史スコアラー 新人と言うよりカープの戦力として見ていきたい。

 ▼阪神・御子柴進スコアラー 悪いなりに抑えるのは力があるということ。

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