松坂「ここ数年で最高の形」 フォーム見直しで剛球復活の兆し

[ 2014年2月19日 05:41 ]

ブルペンで43球を投げたメッツ・松坂

 メッツとマイナー契約を結んだ松坂大輔投手(33)が17日(日本時間18日)、キャンプイン。招待選手の立場だが、初日からブルペン入りして切れのある直球を披露した。オフにフォームを一から見直し、先発5番手として期待するテリー・コリンズ監督(64)ら首脳陣にメジャー昇格を強烈にアピール。ヤンキース・田中将大投手(25)が注目を浴びる中、元祖・怪物が剛球復活を印象づけた。

 青空が広がったポートセントルーシーに松坂の笑みが広がった。フレッド・ウィルポン・オーナー、サンディ・アルダーソンGM、コリンズ監督ら球団首脳が見守る中、フォーク以外の全ての変化球を交えて43球の投球練習。中でも手応えを口にしたのは直球だった。

 「ここ数年で最高の形で入れた。(昨年までのフォームは)回転軸のずれがあったので、それをどうしていくかを考えて練習してきた。今のところ、自分の思っている方向に進んでいる」

 昨年8月にメッツとメジャー契約し、3勝3敗、防御率4・42ながら、終盤に3連勝。しかし、投球フォームは「去年の終わりからの続きというものは何もない」と一からつくり直した。昨季までは米国の硬いマウンドの影響を受けて下半身をうまく使えず、上半身主導で体を回転させて投球していたため回転軸にずれが生じ、腕も横振りになっていた。だが、今オフは下半身主導で上半身に力を伝えるフォームを追い求め、キャンプ初日でその成果を披露した。

 剛球はもともと松坂の代名詞。メジャー移籍1年目の07年の平均球速は92・4マイル(約149キロ)だったが、昨季は88・8マイル(約143キロ)まで落ち込んだ。しかし、ダン・ワーセン投手コーチは「球速は去年に比べて上がっている。肉眼で見ただけだが90~91マイル(約145~146キロ)よりもっと出ている。腕を振る速度が上がっている」と証言。コリンズ監督も「電気が走ってワクワクした。あす試合があるならマウンドに上がってもらえる」と興奮気味に話した。

 先発5番手としての期待は大きいが「僕だと思ってもらえるような姿を上の人に見てもらえたら」とさらなるアピールを誓う。正念場の一年。剛球復活の手応えをつかみつつある松坂が、さらにギアを上げていく。

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