大谷 必死で重心位置修正 走られないため、制球難承知のクイック

[ 2014年2月11日 07:30 ]

クイックモーションの練習をする大谷

 ブルペンで日本ハムの大谷が不満そうな表情を浮かべた。カーブはすっぽ抜け、直球は垂れる。厚沢投手コーチは「クイックモーションをやらせて、あえて(投球)バランスを崩させている」とほくそ笑んだ。

 昨季の大谷は61回2/3を投げ、投手陣で2番目となる11盗塁を許した。ワーストの木佐貫は145回で12個。大谷の方が盗塁を許す割合は高い。クイックモーションに難があるのは明らかだが、球団方針により昨季は課題に手をつけなかった。

 この日は始動から捕手が捕球するまで平均1・21秒。プロでは1・25秒が合格点とされており、タイム的にはクリアした。しかし首脳陣の狙い通り、投球バランスを崩し精彩を欠いた。セットポジション時に重心が両かかとにかかることも一因だ。黒木投手コーチは「バランスの悪い投球をしてどう修正するかを感じることが大切」と話す。クイックモーションの重要性を認識させるために、制球が乱れるのは承知でバランスを崩させた。

 「試合では走者が出る場面の方が多い」と大谷も必死で重心位置の修正に努めた。いい球を投げるだけがブルペンではない。キャンプでなければできない練習もある。

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2014年2月11日のニュース