楽天開幕投手は立候補制!競争あおる星野監督 松井裕にもチャンス

[ 2014年2月7日 05:55 ]

野球評論家の石井一久氏(左)と談笑する星野監督

 貪欲に上を目指してほしい。その言葉にはそんなメッセージも込められている。楽天の星野監督は沖縄・久米島キャンプ第1クール最終日に今季の開幕投手について「“投げたい”と言うやつに投げさせる」と仰天プランを明かした。

 超異例と言える開幕投手の「立候補制」。そこにはチーム事情がある。昨季24勝無敗で日本一に貢献した田中がヤンキースに移籍。エースが抜けた穴を埋めるため、星野監督は競争意識をあおることで投手陣全体の底上げを狙う。候補については冗談ぽい笑顔を浮かべて「戸村以外の全員」と言った。開幕投手を担える候補は、則本、美馬、松井裕、宮川、森、辛島、永井、塩見、ブラックリー、上園に「いじられキャラ」の戸村も含めた 11投手だ。最有力は昨季、WBC出場の疲労がたまっていた田中に代わり、新人ながら開幕投手を務めるなど15勝で新人王も獲得した則本。日本シリーズで2勝を挙げてMVPに輝いた美馬も有力だ。

 佐藤投手コーチも「(立候補制で)候補が増えるのは大歓迎」と同調。開幕戦(3月28日、西武ドーム)の相手である西武が昨季対右投手の通算打率・261に対し、左が・249だけに「実績は則本、美馬(ともに右投手)だけど、左もチャンスはある」と話した。左の1番手として期待される辛島は、この日フリー打撃に登板してジョーンズに切れのある直球を連発。「去年は“開幕投手を狙う”と言ってケガ(左肘痛)をしたので」と慎重も実戦で結果を残して立候補するシナリオを描く。ドラフト1位の松井裕(桐光学園)もチャンスは十分。戸村も「僕も忘れてほしくない」と意気込んだ。

 星野監督は早朝に宿舎近くの海岸で今季の目標を海に向かって叫ぶ「声出し」でも「みんな言うことが小さい」と嘆く。東京都知事選にも負けないぐらいの立候補者の続出を願っている。

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