鉄人まさか…阪神・鳥谷 インフルでダウン 初のキャンプ完全離脱

[ 2014年2月6日 05:30 ]

体調不良によりキャンプをリタイアした鳥谷

 阪神の鳥谷敬内野手(32)と藤井彰人捕手(37)が5日、沖縄県内の病院でインフルエンザA型と診断され、宜野座キャンプの練習を休んだ。鳥谷にとってはプロ11年目で、初めてのキャンプ完全離脱。今後、数日間は宿舎内で静養するとともに、チーム内では感染の拡大防止に万全を期すこととなった。

 グラウンドに、鳥谷がいない―。異変が明らかになったのは、メーングラウンドでのウオーミングアップ中だった。昨年終了時まで歴代3位、現役最多の1322試合連続出場を継続中。金本知憲氏(スポニチ本紙評論家)に代わる鉄人としてチームを引っ張ってきただけに、衝撃は大きかった。

 鳥谷はこの日、通常通りに午前9時からのアーリーワークに参加。ウエートトレーニングなどのメニューをこなしていたが、途中、発熱を訴えた。球場近くにある宜野座村内の病院で診察を受けたところ、インフルエンザA型に感染していることが判明。そのまま練習を切り上げ、チーム宿舎内で静養に努めることとなった。春季キャンプでは04、09年に一部別メニューということもあったが、完全離脱はプロ11年目で初めてとなる。

 「細心の注意も払っているし、不摂生をしているというものでもない。鉄人の域に入ってきているけど、それとこれとは違うということ。対策をしっかりとって広がらないようにしないといけない」

 和田監督が明かしたように、懸念されるべきは感染の拡大だ。この日、藤井も宿舎内で発熱を訴え、読谷村内で診断。その結果、インフルエンザA型への感染が明らかとなり、練習を欠席した。藤井も宿舎内で静養しているが、チーム内では2人を隔離するなど早急に対応。球団関係者が「拡大しないよう万全の態勢を敷いている」と語ったように、鳥谷、藤井とも今後数日間は完全休養することが決まった。

 沖縄県福祉保健部健康増進課によれば、1月27~2月2日の感染症発生動向調査でインフルエンザ定点あたりの報告数が68・98人となった。前週と比較し1・3倍も増加しており、警報発令が継続中。前週の統計でも47都道府県でトップと、流行の兆しを見せる。他球団でも中日・堂上直がA型に感染し、3日から北谷キャンプを離脱した。

 「時期的にはこの時期で良かった。3~4日は休まないといけないのでは。ただ、一度、体はつくっているから、そうは影響がないと思う」

 多少の調整遅れはあるにせよ、指揮官は大事には至らないことを強調した。キャンプ序盤でのアクシデントだったことは、不幸中の幸いと言えそうだ。

 ≪鳥谷過去のキャンプ離脱≫

 ▽04年 2月7日の守備練習中に右手中指を突き指。別メニュー調整となり、8日に予定されていた紅白戦は内野手が足りなくなったため中止となった。

 ▽09年 2月12日の内野特守で右手薬指を負傷し捻挫の診断。15日の練習試合・ヤクルト戦を欠場したが、16日には4日ぶりに打撃練習を再開。

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2014年2月6日のニュース