アジャ井上 規格外特大弾 タイプは“松井+おかわり”

[ 2014年2月2日 05:30 ]

特大弾を放った井上

 ゆったりとしたフォームから、石垣島の空に美しい放物線を描いた。ロッテのドラフト5位・井上(日本生命)がフリー打撃で放った「プロ第1号」は本拠地QVCマリンと同じ中堅122メートルのバックスクリーンを直撃する特大アーチ。球界で日本人最重量となる114キロのスラッガーは左翼席にも2発を運び、63スイング中ヒット性の当たりは30本にも及んだ。

 「中堅から右方向にいかに強い打球を打てるかが、自分の調子のバロメーター。結構、いいライナーが飛んでいたし、(その意味では)いつも通り」

 破壊力を目の当たりにした伊東監督は、その打撃センスを「松井秀喜+中村剛也」と例えた。「松井のように見逃すだろうなと思っていたら、急にバットが出てくる。捕手からしたら嫌な打者。打球の角度は、おかわりに似てるな。確実性が出れば4番も打てる」と目を細めた。実際、井上自身、社会人時代は中村の打撃フォームを参考にしていたという。

 顔が女子プロレスラーのアジャ・コングに似ていることから、人呼んで「幕張のアジャ」。アップ中のランニングでは巨漢を持て余し青息吐息だったが、バットを持ったら水を得た魚に大変身だ。

 1月30日には石垣牛を堪能。「石垣牛の効果は抜群。体重も増えました。まぁ、115キロ前後ということにしておいてください」。最後は笑顔で報道陣をけむに巻いた井上。キャンプ初日を見る限り、入団時に掲げた「1年目で本塁打王」という目標も決して大言壮語ではなさそうだ。

 ◆井上 晴哉(いのうえ・せいや)1989年(平元)7月3日、広島市生まれの24歳。兄の影響で3歳から野球を始める。崇徳(広島)では1年秋から4番。2年夏に吉川(日本ハム)、野村(広島)を擁する広陵を下したが、甲子園出場はなし。その後、中大―日本生命と進み、13年度の社会人野球ベストナインで一塁手部門に選出される。50メートル走6秒8、遠投95メートル。1メートル80、114キロ。右投げ右打ち。

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2014年2月2日のニュース