熱血!阿部塾 育成・土田らにキャンプ直前、G主将気配り

[ 2014年1月31日 05:30 ]

ブルペンで土田(右)の投球を見つめる阿部

 「熱血・阿部塾」が開校された。30日、宮崎市で行われた巨人の1軍合同自主トレ最終日は、あいにくの雨で全選手が木の花ドームで練習。ブルペンに足を運んだ阿部は、若手3投手に身ぶり手ぶりを交えて指導するなど精力的に動いた。

 主将の視線は、球団の育成選手として初めて1軍キャンプに抜てきされた3年目右腕・土田に注がれた。真後ろに立ち、まずは「球種は何が得意なの?」「スライダーや直球で押すピッチャー?」と質問。さらに「(実戦は)クイックが主になるから練習しておけ」「変化球のボール球を投げるとか意図を持って練習しないといけない。キャンプに入ったら俺は何も言わないから」などと、まるで投手コーチのようにアドバイスを送った。

 土田は昨季、中継ぎとしてイースタン・リーグ記録を更新する62試合に登板。3勝0敗6セーブ、防御率2・56の成績を残した。最速148キロを誇る直球はスライダー気味に変化する「真っスラ」で、フォークやシュートなど5種類の変化球を操る。現在、支配下選手は63人で7枠が空いており、チャンスは十分ある。阿部から金言を授かった24歳は「ありがたいです。感触は良かった」と感謝しきりだった。

 阿部はこのほか、3年目右腕・田原誠の隣にも立ち、投球動作を交えてクイックを指導。4年目右腕・小山にはカットボールの投球を確認し「(肘が)ちょっと緩んでるよ」と修正を促した。「細かいところを言っていかないと。キャンプに入ったらより実戦に近いことをブルペンでやっていかないといけない。気持ち良く投げるのは誰でもできる」と阿部。若手の成長がなければ、投手陣の底上げはできない。だからこそ、キャンプ前に伝えておきたかった。

 2月1日からいよいよキャンプが始まる。自身の調整具合については「すんなり入れると思う」とし、「宮崎での紅白戦に出ろと言われたら目標にして合わせないといけない」と同11、13日に予定されている紅白戦の出場に意欲を示した。日本一奪還に向け、若手を育て上げ、チームを進化させていく。

 ◆土田 瑞起(つちだ・みずき)1990年(平2)1月1日、長崎県生まれの24歳。鎮西学院ではエースを務め、打者としても高校通算31本塁打ながら甲子園出場なし。卒業後は四国・九州IL・長崎に入団。11年に四国IL・愛媛に移籍し、同年育成ドラフト2位で巨人入団。昨季はイースタン・リーグ新記録となる62試合に登板した。1メートル81、85キロ。右投げ右打ち。

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