マー君をもう挑発!Rソックス地元メディア「井川を思い出す」

[ 2014年1月25日 06:18 ]

小山(中央)がヤンキースのキャップをかぶせようとするも照れ笑いを浮かべ逃げる田中

 カモン、マー君!ヤンキースと7年総額1億5500万ドル(約159億6500万円)で合意した楽天・田中将大投手(25)について、宿敵レッドソックスの地元ボストンメディアが早くも挑発的な報道を展開した。レ軍傘下のケーブル局NESN(電子版)は23日(日本時間24日)、過去のヤ軍の契約ワースト10を選出。1位に同じ日本選手の井川慶投手(34=現オリックス)を選び、その二の舞いになることを期待した。

 田中が前日の会見で3度も口にした「世界一になる」という目標。その前に立ちはだかる昨季の世界一、レッドソックスの地元ボストンは早くも赤く燃えたぎっていた。

 レ軍傘下のケーブル局NESNはある特集を組んだ。タイトル は「田中の契約が思い出させる過去のヤ軍の契約ワースト10」。巨額契約に見合わない成績を残した選手が並び、薬物規定違反で今季全試合の出場停止処分を受けたロドリゲスを抑えて1位には井川が選ばれた。06年12月に阪神から旧ポスティング・システムでヤ軍に移籍。入札金の2600万194ドルと合わせて5年間で約47億円を投資しながら井川は通算2勝と期待を大きく裏切った。その再現を期待しての企画であることは容易に想像がつく。

 ただでさえ熱狂的で知られる両軍のライバル関係だが、ヤ軍が今オフにレ軍からFAのエルズベリーを7年総額1億5300万ドル(約157億5900万円)で獲得したことで遺恨にさらに拍車がかかった。ボストン・グローブ紙は「田中加入後もヤ軍を恐れる必要のない9つの根拠」を列挙。田中が24歳までに1315イニングを投げ酷使が不安視されることや、「ランダムで選んだきょうの野球カード」と題して井川のルーキーカードを掲載するなど挑発的な報道がやまなかった。選手も反応。この日、ボストン市内で記者協会の表彰会に参加したゴームズは「その新しい投手は、まだアメリカでは投げたこともないだろ」と強気な姿勢を崩さず。昨年ひげを生やし始め、ひげ軍団の象徴となった通算149本塁打の大砲は「チャンピオンベルトを持っているのは俺たちだ」と続けた。ジョン・ファレル監督も「天文学 的な契約だよね。対戦を楽しみにしておくよ」と手ぐすねを引いた。

 両軍は4月11日からの4連戦を皮切りに19試合の対戦が組まれている。過去に何度も大乱闘に発展するなど遺恨渦巻く伝統の一戦は、田中の加入で一層ヒートアップする。

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