井原事務局長「それぞれが考える範囲内の最大公約数」

[ 2013年12月18日 05:30 ]

報道陣の質問に答えるNPB・井原事務局長

 譲渡金の上限を2000万ドルに設定し、選手が複数の球団と交渉できる新ポスティング・システムが成立した。日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「日米の新しい協定が合意いたしました。時間がかかったが、まとまったのでうれしく思う」と安どの表情を浮かべた。

 昨年6月に大リーグ側から制度の見直しを要求された。NPB側の粘り強いアプローチで今年10月30日には、最高入札額と2番目の間の額が日本の球団に支払われる案でほぼ合意。ところが、日本プロ野球選手会が異議を唱え、成立が遅れる間に複数の大リーグ球団の反対で合意案が取り下げられた。交渉担当のNPB伊藤修久法規部長は「10月30日までは入札額1位と2位の差額が大きい問題を解消することが焦点だったが、11月初旬に米国で田中の報道が過熱し、支払う額そのものの高騰が問題になってしまった」と説明した。

 新制度はNPBと選手会、大リーグと大リーグ選手会の綱引きの末の決着だった。井原事務局長は「それぞれが考える範囲内の最大公約数」と表現した。まさに難産の末に新制度は成立した。

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2013年12月18日のニュース