野村 大竹の穴埋める!マエケンと「争えるくらい頑張りたい」

[ 2013年12月13日 05:30 ]

契約更改を終えて会見する広島・野村

 広島・野村祐輔投手(24)が12日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨み、2000万円増の年俸6000万円で更改した。2年目の今季は新人王に輝いた昨季を上回る12勝(6敗)を挙げ、球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出に貢献。大竹のFA移籍を受けて期待と責任の増大を自覚し「前田健さんと争えるくらい頑張りたい」と決意を新たにした。(金額は推定)

 防御率は1・98から3・74へ下降し、投球回も172回2/3から149回1/3へ減った。球団から示された純粋な査定ポイントでも1年目の方が上だった。2年目の野村が評価されたのは「勝った」ことだ。昨季は目前で2ケタに届かず9勝11敗で黒星が先行していた勝敗を12勝6敗へ反転。1人で貯金6を作った。12勝も貯金6もエースの前田健に次ぐ数字。開幕前から「勝てる投手」にこだわり、“2年目のジンクス”をはね除けた。

 「試合の流れを読めるようになった。投球内容は決してよくはなかったけど、要所で粘らないといけない時は粘ることができた。逆に与えてもいい時は小さくならずにという思いで投げた。マウンドでそう思えるようになった結果だと思う」

 もちろん反省材料も得た。一つは4月半ばから約1カ月間に渡って右肩不安で戦列を離れたことだ。「1年間通して1軍にいられなかったことは悔しい」。だから、来季目標を問われた時に「イニング数」と即答した。「長いイニングを投げられるということは言い投球で抑えられているということだから。1年目以上に投げたい」と明確な目安を掲げた。

 打倒巨人もまだ成し得ていない。レギュラーシーズン2度の対戦では勝敗が付かず、CSでも負けた。1戦1敗だった昨季も含めて巨人戦未勝利で2年間を終了。「シーズンでもCSでも目の前で胴上げを見た。悔しさしか残っていない」。苦い記憶に唇をかんだ。

 「ストレートを磨きたい。まず下半身を強くすることから始めている」。今秋にはシュート習得にも挑戦。「いろんな変化球も試してモノになればいい。今年と同じではやられる。全体的にレベルアップしないといけない。少しでも大竹さんの穴を埋められれば。来年はもっといい1年にしたい」。1年目は“内容”で鮮烈な印象を残し、2年目は“結果”で存在感を示した。来季3年目、両方を合致させれば、さらなる飛躍の扉が開く。 

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2013年12月13日のニュース