ウインターミーティングは「田中待ち」 FA市場停滞 大物の動きなし

[ 2013年12月11日 07:47 ]

練習を終え車で球場を後にする田中

 大リーグ関係者が一堂に会するオフ最大のイベント、ウインターミーティングが9日(日本時間10日)、フロリダ州レークブエナビスタで開幕した。従来のポスティング・システム(入札制度)に代わる新移籍制度の締結は済んでいないが、30球団の監督や首脳陣の間からは同制度でメジャー移籍の可能性がある楽天・田中将大投手(25)への注目度は高い。

 例年はウインターミーティング開幕と同時に移籍市場が活発化するが、この日は大物選手の契約はゼロ。新制度締結に予定よりも時間がかかっていること、さらに田中のメジャー移籍を容認するかどうかも不透明なこともあって、各球団とも「田中待ち」を強いられており、FAの先発投手ではサンタナ(前ロイヤルズ)、ガーザ(前レンジャーズ)ら大物にも動きが見られない。

 ヤンキースからFAとなった強打の二塁手カノを10年総額2億4000万ドル(約247億円)で獲得したマリナーズも田中の獲得を真剣に狙っているが、ジャック・ズレンシックGMは「田中のことは今は何も言えない」と他球団をけん制。レンジャーズのロン・ワシントン監督も「日本も含め、全ての市場に注目している」とかわした。

 大リーグ30球団が「TANAKA」の動向に注目し、FA市場も停滞。田中をめぐる日米の狂騒曲は、しばらく続きそうだ。

 ▽ウインターミーティング トレードやFA交渉が円滑に行われるように、大リーグ30球団のGMや球団関係者、代理人、大リーグ機構関係者が一堂に会するオフシーズン最大のイベント。毎年12月上旬から中旬に4日間開催される。関係者が宿泊するホテルが商談会場となり、多くの契約がまとまる。最終日には他球団のマイナーに埋もれた人材を獲得できる「ルール5ドラフト」が行われる。近年は日本のプロ野球関係者も訪れるようになった。

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