掛布DC推薦 4番新井貴 意地に期待「なんで俺がいるのにゴメス獲るんだ」

[ 2013年12月2日 06:51 ]

阪神の新井貴

 新井よ、ゴメスに負けるな! 阪神・掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)が1日、新井を来季の「4番」に推薦した。

 「(新井は)ゴメスが入ってくるということもあって、危機感を持っていると思う。私は現時点では新井が4番を打つのが、バランスが良いと思っています。肩の調子も良いと聞いているから」

 来季は新外国人のゴメスが加入し、今季111試合で4番を務めたマートンも健在。そんな中、日本一に輝いた85年にバース、岡田を左右に控えさせて4番に座った掛布DCが、来季4番候補の最右翼として挙げたのは新井の名だった。

 「今年もあれだけ出遅れて、あれだけの成績を残しているんですから」

 発奮を促すのは、その実力を認めているからこそだ。昨年シーズン中に発症した右肩痛により、昨オフは治療に専念。今春キャンプでも別メニュー調整を余儀なくされ、例年に比べて仕上がりが遅れた。開幕もベンチスタート。それでも終わってみれば打率・267、15本塁打と巻き返した。今季は0試合ながら10年に118試合、11年には135試合で4番を務めた背番号25。「ミスタータイガース」は、その地力に期待を寄せる。

 本人の「意地」にも望みを託す。「ゴメスに負けていられない、という気持ちもあると思う。なんで俺がいるのにゴメスを獲るんだというね」と新井の思いも“代弁”した。

 新井の右肩は完治しており、本人も「肩さえ治ればライバルなんていない。もう一回、4番を打ちたいという目標を持ってやっている」と決意を新たにしている。掛布DCの期待に応える活躍を見せてくれそうだ。

 「4番」はバットのみならず、チームの精神的支柱としての働きも求められる存在。その重みを知るからこそ、来季開幕まで約4カ月という今の時期から、あえて「4番」の話題を出し、発奮を促したのだろう。「チーム内で刺激しあうのはいいこと」と掛布DC。チーム内競争をあおることで打線強化を図る―。これも、掛布流だ。

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2013年12月2日のニュース