カブスもマー獲り名乗り!ホイヤーGM正式表明

[ 2013年11月10日 06:00 ]

日本一に輝き歓喜の表情を見せる田中(右)

 カブスが8日(日本時間9日)、今オフにポスティング・システム(入札制度)による大リーグ移籍が注目されている楽天・田中将大投手(25)の獲得に乗り出すことが分かった。ジェド・ホイヤーGM(39)が、地元シカゴのラジオ局WGNに入札参戦を明言した。大リーグの球団首脳が田中の獲得について言及するのは初めて。今季66勝96敗でナ・リーグ中地区最下位に低迷した古豪が、巻き返しの切り札として田中を全力で獲りにいく。

 1908年以降、実に105年間も世界一から見放されている古豪は本気だった。ホイヤーGMが「(田中は)どこの球団と契約しても活躍するだろう。そして、我々は(入札に)参戦する」と力強く表明した。

 カ軍は今季、複数のスカウトを日本へ派遣し、田中を密着マーク。これまでも「田中獲得がカ軍の最優先事項」と報じられてきたが、球団首脳が公に向けて発言するのは初めてだ。入札制度が失効し、先行きが不透明な状況を考えると、本気度の高さがうかがえる。

 今季は最下位に低迷。特に先発陣は崩壊し、2桁勝利投手はゼロだ。昨オフに4年総額5200万ドル(当時約43億6800万円)で獲得した右腕ジャクソンは8勝18敗。エースの期待に応えられなかった。救世主として、今季24勝1セーブの無敗のエースに白羽の矢を立てたのは当然だった。

 入札制度ではカ軍が優位に立てる可能性もある。ホイヤーGMとセオ・エプスタイン編成担当取締役は、レッドソックスに在籍した06年オフに西武・松坂獲得に成功した経験を持つ。エプスタイン取締役はこの日、シーズンシート購入者に対し「皆さんの家に毎年ポストシーズンのチケットが届く日まで、我々は(補強に)積極的に動き続ける」と話した。

 米メディアによると、田中の入札額は11年オフのダルビッシュ(日本ハム→レンジャーズ)の5170万3411ドルを大きく上回る史上最高7500万ドル(約74億2500万円)と推測される。オーナーグループのリケッツ家は全米でも有名な大富豪。09年に大リーグ史上最高の8億4500万ドル(当時約768億9500万円)でカ軍を買収し、資金力で他球団にひけをとらない。カ軍が正式に名乗りを上げ、田中争奪戦がヒートアップするのは必至な情勢だ。

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2013年11月10日のニュース