元プロ野球コミッショナー 根来泰周氏死去

[ 2013年11月8日 10:44 ]

根来泰周氏=2008年5月

 プロ野球コミッショナーや東京高検検事長などを務めた根来泰周(ねごろ・やすちか)氏が4日午前6時20分、肺がんのため、東京都渋谷区の病院で死去した。81歳。和歌山県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。

 1956年に京大法学部を卒業。58年の検事任官後、札幌、神戸両地検検事、函館地検検事正、法務事務次官などを歴任し、95年に退官。96年8月から2002年7月まで公正取引委員会の委員長を務めた。

 04年2月からはコミッショナーを務め、野球協約の抜本的な改定作業や、コミッショナー職の権限強化などの組織改編などに尽力。07年1月に1期限りで退任したが、後任人事が難航し、代行職も務めた。

 コミッショナー就任直後、オリックスと近鉄の球団合併に伴う球界再編問題に端を発し、12球団側と日本プロ野球選手会が対立。04年9月にプロ野球史上初となるストライキを招いた。

 東京高検検事長時代は、中村喜四郎元建設相があっせん収賄容疑で逮捕されたゼネコン汚職事件などを指揮した。

 公取委委員長としては、新聞などの著作物再販制度の存廃問題に取り組み、当面は制度を存続させるとの見解をまとめた。

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2013年11月8日のニュース