藤浪、来季の開幕投手候補に浮上!3・28巨人戦

[ 2013年11月6日 09:39 ]

<阪神秋季キャンプ>投内連係でグラブトスする藤浪。来季の開幕投手候補に浮上

 阪神・藤浪晋太郎投手(19)が来季、3月28日の巨人との開幕戦(東京ドーム)で開幕投手を務める可能性が5日、出てきた。この日、セ・リーグの来季公式戦日程が発表されたことを受け和田豊監督が示唆した。実現すれば、藤浪は4月12日生まれであることから2000年の松坂大輔(当時西武)、阪神では1955年の西村一孔以来の10代開幕投手となる。

 次代のエースにV奪回への第一歩を託すのも悪くない。2014年シーズンの幕開けの相手は宿敵・巨人に決まった。和田監督にとっては3年契約の最終年。勝負の1年を自らの左手で引き当てた2年目の藤浪でスタートさせる構想を持っていることを明かした。

 「今年1年実績を積んでね。今はまだ投手が出そろっていないけど、候補の1人にはなってくると思うよ」

 壮大なプランを描くことも、決して不思議ではない。高卒1年目のルーキーイヤーながら、藤浪は開幕カードのヤクルト第3戦に先発し6回2失点。以降は1度、戦線離脱があったものの先発ローテーションをほぼ守り抜き10勝(6敗)をマークした。勝利数はメッセンジャーの12勝、能見の11勝に次いでチーム3位と堂々たる数字を残した。

 最近3年間の開幕投手を見ると11、12年は能見が務め、今年は能見がWBCに出場した影響もありメッセンジャーが球団助っ人としては87年キーオ以来の大役を担った。開幕戦はその年を占う大事な一戦で、計り知れない重圧と独特の雰囲気が投手を襲う。ただ、藤浪は大阪桐蔭高時代に甲子園大会で春夏連覇を達成し、広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでも第1戦を任された。能見、メッセンジャーに実績では及ばないものの、すべてをはね返すだけの「見えない力」を持っているのは確かだ。

 巨人との開幕戦に「これ以上のシチュエーションはない。開幕でジャイアンツを倒さないことには、上にはいけないからね」と、和田監督のテンションも自然と高くなった。今季も打倒巨人を掲げながら5差で迎えた8月27日からの3連戦3連敗が響き最終的に12・5差の2位。対戦成績も11勝12敗1分けと2年連続で負け越した。

 藤浪は今季、巨人戦に3試合に登板し1勝1敗、防御率2・50。初対戦となった8月4日は開幕戦と同じ舞台となる東京ドームで6回無失点で勝ち投手にもなっている。10代での開幕投手となれば、00年松坂以来で球団では55年西村一孔以来、59年ぶり。巨人相手となれば、52年金田正一(国鉄)以来の快挙となる。

 思えば10年前の東京ドーム開幕3連戦は3連勝だった。“エースを超えるエースになれ”との期待を込め送られた背番号19が、新たな歴史の1ページを刻む可能性は十分にある。

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2013年11月6日のニュース