西岡、三塁コンバート浮上…守備負担軽減へ 二塁は上本起用

[ 2013年10月22日 08:06 ]

8月30日の広島戦、1軍で初めて三塁を守る西岡。本格コンバート案が浮上した

 阪神が来季へ向け、西岡剛内野手(29)の三塁コンバートを検討していることが21日、分かった。移籍1年目の今季は122試合に出場。二塁手として108試合に出場した一方で、三塁手としても7試合に出場した(ほかDH5、代打2)。古傷の左膝痛を発症して欠場を重ねており、コンバートは体の負担軽減が狙い。加えて、攻走守で能力の高い上本の二塁起用も可能となる。

 猛虎が動き出した。来季、和田監督は3年契約の最終年。今季のチームは昨季のリーグ5位からリーグ2位へとステップアップした一方で、最後は強敵の巨人に屈し、05年以来となる優勝の悲願は果たせなかった。来季は是が非でもV奪回が求められる中で、和田阪神が検討している改革プランが浮上した。

 その第一弾が西岡の三塁コンバート案だった。移籍1年目の今季は開幕から二塁手として活躍。122試合に出場して打率・290、4本塁打、44打点と好成績を残した。144安打を放ち、主に1番打者として出塁率も・346をマーク。しかし、メジャー時代から抱える古傷の左膝痛に苦しみ、欠場した試合もあった。

 「膝のことがある。無理はさせられない。1年間となれば、様子を見ながらになる」

 ある関係者は今シーズン中から膝の状態を懸念していた。膝痛の影響から他の部位に痛みを発症した経緯もあった。二塁手としては108試合に出場。一方で、膝への負担を考慮して三塁手としても7試合に出場した。8月30日の広島戦(甲子園)で三塁手として1軍初出場。それまでプロ入り後の三塁出場は、新人時代の03年5月7日に、イースタン・リーグの西武戦(西武)で経験しただけだった。

 広島戦の後、和田監督は初の三塁起用に至った経緯を「上本の足を使えるという面もある。上本が入ると、どの布陣が一番いいか、という選択肢」と説明していた。今回浮上したコンバート案には、同様の観点もある。西岡の膝痛や体の負担軽減を図る一方で、今季終盤戦で左足首の手術から復活してきた上本を、来季は二塁手として起用することが可能となる。 
 18日には和田監督、黒田ヘッドコーチ、吉竹野手総合コーチに加えて新任の高代内野守備走塁コーチらが会食して来季へ向けた話し合いが行われた。ポジションに関しては、新外国人など今後の補強で流動的な部分を残す。ただ、コンバートに着手するメリットがあるだけに「三塁・西岡」、「二塁・上本」の布陣が実現する可能性はある。勝負の来季へ向けて和田阪神が新たな挑戦に出る。

 ≪今季守備機会15で1失策≫西岡は今季8月30日広島戦(甲子園)で、ロッテ時代を含め1軍で初めて三塁手として出場。二塁には上本が入った。不慣れなためか、2回1死一塁で送りバントを処理しようとした際には転倒(記録は内野安打)。失点につながり「つまずいた。あれから点が入ってしまった」と猛省した。結局、9月10日中日戦まで7試合で三塁に就き、守備機会15で1失策。守備率・933だった。

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2013年10月22日のニュース