現場との風通し重視 巨人・原沢GM 結実したピンポイント補強

[ 2013年10月19日 09:06 ]

<巨・広>ファンの声援に応える原監督

セ・リーグCSファイナルステージ第3戦 巨人3―1広島

(10月18日 東京D)
 ベテラン、若手、補強選手がバランス良くかみ合った巨人のチーム編成。原沢敦球団代表兼GMが先頭に立った、ピンポイント補強によるチーム作りが礎になった。

 11年11月、清武英利前球団代表の解任劇で球団代表兼GMに就任。清武前代表が導入した「第二の2軍」などの育成システムには「発足の時は僕も一部を担当したし、基本は変わらない」と育成路線は踏襲した。一方でそのオフに杉内、さらに前代表が難色を示していた村田をFAで獲得したことが連覇への大きな力になった。今年も一塁を守れる外国人としてメジャー通算92本塁打のロペスを獲得。犠打もこなすなどチーム方針に忠実で見事にフィットした。投手でもドラフト1位の菅野はもちろん、トレードでは貴重な中継ぎ左腕として広島から獲得した青木が5勝1敗、防御率2・87で連覇に貢献した。

 原沢代表は読売新聞の社会部時代、敏腕記者と知られた。フットワークが軽く、川崎市のジャイアンツ球場への移動は電車を利用。庶民感覚を忘れない同代表について、球団関係者は「原監督とはよく話をしているし、現場と会社との風通しの良さは重視している。コミュニケーション能力にたけている方」と語る。

 ▽73年の巨人 シーズン最終戦となった10月22日の阪神戦(甲子園)では首位の阪神との直接対決で、勝ったチームが優勝の一戦となった。その試合に勝利を収め、66勝60敗4分け、勝率.524で優勝が決定。日本シリーズでは南海相手に4勝1敗でV9を達成した。全試合に出場した王貞治は打率.355、51本塁打、114打点で自身初の3冠王となり、シーズンMVP。高橋一三は45試合に登板し23勝13敗、防御率2.21で沢村賞に選出された。ちなみに4番・長嶋茂雄は127試合で打率.269、20本塁打、76打点の成績だった。

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