初代監督の田尾氏語る「創設9年での優勝は早い」

[ 2013年9月27日 11:37 ]

星野監督(左)と言葉をかわす楽天初代監督の田尾氏

パ・リーグ 楽天4-3西武

(9月26日 西武D)
 初代監督を務めた田尾安志氏(59)は「創設9年での優勝は早い。投の田中、打のジョーンズ、マギーと攻守の軸が機能し、ドラフトで獲得した自前の選手もしっかりと育った」と評した。

 創設1年目の05年4月下旬。山下大輔ヘッドコーチを2軍監督に降格させると球団から言われた時「1人で辞めさせられない」と辞表を忍ばせ球場入りした。当時、35歳以上の選手が17人。三木谷浩史オーナーには「誰が(監督を)やっても勝てない」と言った。

 「本拠地球場を視察した時にロッカーにシャワーがない。トイレは和式。不安ばかりだった」。3年契約が1年での解任となったが、真のプロ球団となるために、監督の枠を超えて訴え続けた。

 38勝97敗1分け。首位ソフトバンクとは51・5ゲーム差。相手に同情されるほど弱かった。「1勝したら優勝したかのような騒ぎ。でも、チームを一つにすることはできたかな」。同年の最終戦となった9月28日のソフトバンク戦(ヤフードーム)。田尾氏はナインに「長く野球を続けてくれよ」と涙を交えて言った。当時の選手のうち、小山伸、高須、牧田、中島の4人が現在も在籍している。

 ▼野村克也氏(06~09年監督)星野監督の手腕じゃないか。私の時の選手は田中と嶋くらいしかいない。エースと4番がしっかりしている。当然の結果だ。メジャーからジョーンズを獲ったのには、かなりのお金がかかったはずだ。自分が監督の時も社長や球団代表に、中心なき組織は機能しないと口酸っぱく言っていた。野球はエースと4番が、しっかりできれば後は枝葉だから、それが今はできている。

 ▼マーティー・ブラウン氏(10年監督、現ブルージェイズ3A監督)優勝おめでとうございます。仙台の方々は新たな伝統を築き上げようと一生懸命だった。仙台駅近くのアイリッシュパブで野球の話題で盛り上がったのはいい思い出だ。10年は若手を伸ばすシーズン。嶋を抜てきし、攻守に目覚ましい成績を残した。田中はダルビッシュ、岩隈とトップ投手がメジャー移籍した状況で日本のNo・1投手として責任を果たしたと思う日本一へ向け、仙台の友人と応援します。

 ▼マリナーズ・岩隈(創設1年目の05年~11年エースを務める)9年目にして初優勝、おめでとうございます。新規参入球団として地域密着という形で楽天球団は作り上げてきたチーム。それが(実を)結んだと言いますか、1年目から東北のファンの温かみを感じていましたのでうれしいです。僕は優勝できなかったですが、(09年に)クライマックスシリーズまでいけたということは(今でも)一番の思い出。本当にファンの支えがあったからだと思っています。

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2013年9月27日のニュース