広島 初CS王手 竜連破で16年ぶりAクラス決める!

[ 2013年9月25日 06:00 ]

<中・広>8回、勝負を決定づけた12号を放ったエルドレッド(左)を大喜びで迎える広島ナイン

セ・リーグ 広島5-3中日

(9月24日 ナゴヤD)
 球団史上初のCS進出へ向け、この男に重圧などなかった。4位・中日との3連戦初戦で逆転勝ち。敵地でのお立ち台で、広島2年目の23歳・菊池が声を張り上げた。

 「みんなの勝ちたい気持ちが前面に出ていた。2年目でよく分からないんですけど、絶対にCSに行きます!」

 1点を追う7回、先頭の小窪が三塁打を放った。石原、広瀬が凡退したが、「腹をくくっていった」という6年目の24歳・丸が左翼フェンス直撃の同点三塁打。前日の巨人戦(東京ドーム)では不振のためスタメン落ちしたが、野村監督からの「開き直れ」という言葉を打席で実践した。続く菊池は、浅尾の145キロ直球を詰まりながらも中前に運んだ。「丸がつないでくれたので、どうしても打ちたいと思っていた。気持ちで打った。(失速した)去年の経験が生きている。あしたも勝って息の根を止めたい」。今季レギュラーの座をつかんだ同級生コンビが、そろって大一番での集中力をみせた。

 今季のチーム躍進を象徴する「キク・マル」コンビ。丸が131試合、菊池は132試合に出場し、チームの中心に座った。共通点は体の強さだ。「コンディショニングはうまくできたと思う」と丸が言えば、菊池も「筋肉痛はあるけど、疲れは感じていない」と言い切る。若さゆえのタフさが頼もしい。チームを救った2人に指揮官は「またこの(得点が取れない)パターンかと思った。選手が萎縮してしまうかな…と思ったところで、2死から丸がよく打ったし、菊の勝ち越しも大きかった」と手放しで褒めた。

 3点差をひっくり返し、勢い付いたチームは、25日の同戦で勝てば、97年以来16年ぶりのAクラスと、球団初のCS進出が決まる。野村監督は「僕は黙って心の中で“おまえらがやるんだ”と思っておく」と、ナインへの信頼感を口にした。

 ≪25日も中日に勝てば決定≫広島が中日に勝ち、クライマックスシリーズ進出に必要な勝利数(クリンチナンバー)を2とした。広島が25日の中日戦に勝つと67勝69敗2分けとなり、残り6試合に全敗でも最終67勝75敗2分け(勝率・472)。広島以外にCS進出の可能性のある中日が残り6試合に全勝した場合の66勝75敗3分け(・468)を上回るため、広島のCS初進出が決まる。

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