阪神 2位もヤバい!?9月3勝10敗1分け“大失速”

[ 2013年9月18日 06:00 ]

<広・神>9回無死、石原にサヨナラ弾を打たれた久保は天を仰ぐ

セ・リーグ 阪神1-2広島

(9月17日 マツダ)
 2位も大丈夫かいな? 阪神は17日の広島戦(マツダ)、1―1の9回に久保康友投手(33)が、石原に本塁打を浴び今季5度目のサヨナラ負けを喫した。3連敗で3位広島とのゲーム差は「5」まで縮まった。大竹の前に打線は4安打1得点と沈み、7回1失点と好投した先発メッセンジャーを見殺し。負のスパイラルから、一向に抜け出せない。

 和田阪神の失速が止まらない。V奪回を声高に叫んでいた頃が、どこか懐かしい。3位広島との直接対決。最後は2番手久保が打たれ、サヨナラ負けを喫した。

 「きょうに臨むに当たって気合は入っていた。締まったゲームになったけど大竹が上回った」

 選手たちの気合も、空回りした。試合後の和田監督は苦り切った表情だった。無理もない。一時は遠く引き離していたはずの広島が、この夜の負けで5ゲーム差まで迫ってきた。これでは、甲子園でのクライマックスシリーズ(CS)開催も、危うさが増してくる。
 ほんまに2位も大丈夫か? そう首をかしげたくなる戦いが、この夜も続いた。

 「点を取るというか、1点ではしんどいわな」

 敗因は明らかだった。とにもかくにも、打てない。初回1死一塁ではマートンが遊ゴロ併殺。2回1死一塁では福留が三振を喫し、スタートを切っていた一塁走者・新井は二盗に失敗。3回からの3イニングは3者凡退を繰り返した。6回1死二、三塁の好機も、西岡の二ゴロで1点を返すのがやっと。13日のヤクルト戦(神宮)の7回以来、26イニングぶりに得点を刻んだが、4安打1得点だけではやはり勝てない。

 「勝負してくるならチェンジアップかな、と。自分の読みもあっていたけど。ランディ(メッセンジャー)に悪いことをした」

 試合後の通路で、誰よりも悔しい表情を浮かべたのは今季限りで現役引退する桧山だった。8回2死三塁から先発メッセンジャーの代打で登場。勝ち越しの打点で勝利投手の権利を渡したかったが、大竹の1ボール2ストライクからの150キロ直球に空振り三振に終わった。直後には右手でバットを高々と掲げ、グラウンドをたたきつけんばかりだった。

 ベンチで見つめるナインの気持ちを背負っての打席。試合にかける闘争心がそうさせた。

 「きょうはきょう。また明日(18日)頑張ります」。最後はそう言い残して、指揮官は会見場を後にした。目下、6カード連続の負け越し中。仮に残り2試合を広島に連敗すれば、ゲーム差はわずか「3」。7カード連続負け越しとなると99年以来の屈辱となる。技術もさることながら、土壇場で踏ん張るには強い精神力が求められる。

 9月は14試合で3勝10敗1分け。2得点以下の試合は9試合となった。8月下旬までは巨人との2強を誇っていた。その事実が色あせないためにも、最後の意地は見せたい。

 ▼阪神・久保(サヨナラ本塁打を浴び)ちょっと甘く入ったが、向こうが一、二の三のタイミングで合わせてきた。自分の完全な力不足。

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2013年9月18日のニュース