岩隈も祝福「田中の持っている力は特別なものがある」

[ 2013年9月7日 09:10 ]

低迷する時代から楽天を支えた田中(左)と岩隈

 マリナーズの岩隈も楽天・田中の開幕20連勝を祝福した。日本球界では自身が08年に21勝(4敗)をマークして以来の大台。楽天が低迷する時代から二本柱としてチームを支えてきた間柄だけに、「弟分」の快挙を自分のことのように喜んだ。

 「凄いですね。メジャーのように中4日で、先発で33、34試合投げるならともかく、日本は中6日で登板数も少ない。その中で20勝というのは本当に難しい。しかも、一度も負けないで来ていることが凄い。田中の持っている力は特別なものがある」

 08年、岩隈も5年ぶりの20勝投手だった。03年は阪神・井川とダイエー・斉藤の2人が達成。21世紀ではこの4人しか到達していない領域だ。岩隈は前年、左脇腹痛など2度も戦列を離れ、わずか5勝(5敗)止まり。オフには右肘手術も受けた。無我夢中でやった結果の20勝だったという。

 「僕の場合、なぜ20勝できたかと聞かれても、正直分からない。そもそも勝ち星は後から付いてくるもの。特にあの年はケガ明けだったので1年間ローテーションを守ることしか考えていなかった。野手の方やファンの方、周りの人に恩返ししたい気持ちで一試合一試合マウンドに上がった。その積み重ねが21勝。数字よりも最後まで投げ切れたことへの満足感が一番大きかった」

 この年、岩隈は1人で貯金17、チーム65勝中の約1/3を稼いだ。しかし、チームは5位に終わった。今季、田中には球団創設初のリーグ優勝という目標が目の前にある。

 「彼は自分の記録よりもチームの優勝の方が頭にあるはず。彼が抑えて打線が打って、勝ち星を積み上げていく。楽天にとって今はいいムードだと思う。とにかくケガをしないように、頑張ってほしい。このまま負けずに最後まで投げてほしい」

 メジャー移籍とともに、楽天の「エース」の称号を田中に譲った岩隈も遠く離れたシアトルから応援している。

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2013年9月7日のニュース