334日ぶり復帰!6番おかわりがオーラで貧打線変えた 8点快勝

[ 2013年9月7日 06:00 ]

<ロ・西17>3回2死一、三塁、中村が左前適時打を放ち、ぎこちなくwin-winポーズを決める

パ・リーグ 西武8-0ロッテ

(9月6日 QVC)
 空気は変わった。それこそが西武の「おかわり君」の存在感だ。昨年10月7日以来334日ぶりの1軍戦。左膝手術を乗り越えた男は淡々と話した。

 「久しぶりに充実していました。多少力んだ部分はあったけど、素直に試合に入っていけた」

 2点リードした3回2死一、三塁での第2打席。グライシンガーの初球カットボールを左前適時打すると、四球を挟んで炭谷が3点二塁打。この回4点を挙げた。2軍戦出場はわずか3試合。3三振に「実戦不足は感じた」と言うが、勝負強さは体に染みついていた。

 打順は定位置の4番ではなく、6番・DH。自身がいない間、4番は大阪桐蔭の後輩でもある浅村が打点リーグトップの活躍で守ってきた。渡辺監督に打順を伝えられた中村は「分かっています」と答えた。試合前の円陣では「僕が帰ってきたので、6番・中村に任せてください」と笑いを取った。その中村を中心に、11戦連続4得点以下の貧打線が8点を奪った。

 3月末まではティー打撃もできなかった。バットを振って体をつくってきた男は、ウエートトレーニングを行うようになった。実戦復帰目前の7月下旬には左肩痛も襲った。「右打ちでいこうかな」と冗談めかしたこともあった。今は違う。9回の第5打席は本塁打を狙って強振した。「本塁打を求めてやる。出ればチームとしても活気づく」。過去4度、本塁打王を獲った顔に戻った。

 「流れを変える、意外性ある打撃をしたい」。勝率も5割に復帰。4位からの巻き返しへ、中村が希望を運んできた。

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