坂本　右足負傷が悪化？一塁起用も“突貫”二塁ロペスが痛恨失策

＜神・巨＞４回２死一塁、沢村の送球を危なっかしく！？捕球する坂本

セ・リーグ 巨人４－８阪神

（9月6日 甲子園）
　心配していた守備がほころび、４番の一振りで沈められた。２―３の５回無死一塁で、西岡のゴロは二塁手の正面へ。完全に併殺コースだったが、これを巨人・ロペスがファンブル。沢村が続く鳥谷に初球を右越え３ランされ、試合は決まった。

　「まあ、そこはね。リスクというか、結果論であってね」。原監督は口をつぐんだが、２失策という数字以上に守りのミスがペースを乱した。

　この日、一塁にはプロ入り初めて坂本が入った。１日の中日戦（東京ドーム）で痛めた右足を試合前練習で悪化させたとみられ、トレーナーに付き添われてロッカーに下がる姿があった。坂本を負担の少ない守備位置で起用するために、一塁のロペスが先発では初となる二塁へ、遊撃には寺内。チームは症状を明かしていないが、川相ヘッドコーチは内野陣をシャッフルした理由を「そういう事情があったから、きょうはそういうふうにした」と説明した。

　坂本は練習でも一塁の守備を経験したことがない。亀井に一塁ミットを借り「試合に出られるというのはありがたかった」と守りはそつなくこなし、打撃でも２試合連続のマルチとなる２安打を放った。しかし、「玉突き」で二塁に回ったロペスが沢村の足を引っ張ったこともあり「僕がチームに迷惑を掛けてしまい申し訳ない」と話した。

　阪神に敗れマジックは１６のまま。原監督は「非常に大事な一戦なのでベストの用兵で戦いたかった。別に勇人（坂本）についてじゃない。チームの、という部分でですね」と２位との直接対決の重さを強調した。攻撃力を落とさず懸けに出た一手だったが、とったリスクだけが重く響いた。

　▼巨人・ロペス（今季試合途中から４試合二塁を経験しているが、先発では初）土のグラウンドでの二塁は初めて。バウンドがどこに跳ねるのか予想がつかず難しかった。