ダル大荒れ6四球で7敗 野茂超え240K「光栄」も

[ 2013年9月6日 06:00 ]

アスレチックス戦の2回、2者連続で四球を与え、マウンドでマダックス投手コーチ(右)と話すレンジャーズのダルビッシュ

ア・リーグ レンジャーズ4―11アスレチックス

(9月4日 オークランド)
 レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が4日(日本時間5日)、アスレチックス戦で5回0/3を5安打5失点で7敗目(12勝)を喫した。4三振を奪い、95年にドジャース・野茂英雄がマークした日本人投手によるシーズン最多奪三振記録(236)を18年ぶりに更新。しかし、メジャー自己ワーストタイの6四球と制球に苦しみ、同地区のライバルに自身5連敗で、チームも同率首位で並ばれた。

 「荒れた」のは球だけではなかった。0―2の2回。先頭から2者連続四球を与えたダルビッシュのもとへ、捕手ピアジンスキーとマイク・マダックス投手コーチが向かう。右腕は険しい表情で言葉を交わし、手を振って追い返すようなしぐさを見せて背中を向けた。

 「マウンド上ではいろいろあるので。興奮しているし…」。いら立っていたのは明らか。5回0/3を5失点の内容に「精神面、技術面ともに安定していなかった」と認めた。

 直球の制球が悪く、ストライクを取りにいくと痛打される悪循環。「どんどん、どんどん(気持ちの面で)悪い方向にいった」という。初回はモス、6回はバートンといずれも前の打者をストレートの四球で歩かせた後に2点本塁打を浴びた。

 四球と本塁打を重視するア軍には自身5連敗。ダルビッシュは苦手意識は否定したが「ここという時に打たれた。それがアスレチックスの野球」と評した。結局、救援陣も打たれて6回に6失点。1勝1敗で迎えた天王山第3戦に敗れ、首位に並ばれた。昨季も最大で13ゲーム差つけていたア軍の猛追に遭い、最終戦で地区優勝を逃した。同地区のライバルに勝ってこそエースの真価が証明される。

 野茂に並んでいた奪三振は初回1死で今季237個目を奪い、240まで伸ばした。「光栄。でも、まだ比べられるような選手ではない。いずれか比べられる選手になれるように、とは思います」。日本ではなく、世界No・1の投手を目指して海を渡ったダルビッシュ。さらなる高みへの課題を、痛感した試合でもあった。

 ▼レ軍・ピアジンスキー コントロールが悪かった。(マウンドでは)落ち着かせようと思って声を掛けていた。

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2013年9月6日のニュース