大谷VSマー君に栗山監督興奮「行かせたかったんだ」

[ 2013年9月6日 06:00 ]

試合前の練習を終え引き揚げる大谷

パ・リーグ 日本ハム―楽天

(9月6日 Kスタ宮城)
 とてつもなく高い壁。不敗のエースを前にしても、日本ハム大谷の表情はいつもと変わらなかった。

 「なかなか点は取れないので何とか抑えたい。期待に応えられるよう頑張りたいですが、対戦するのは打者。勉強することはあると思いますけど、自分は打者一人一人を抑えたい」

 開幕から19連勝中の田中。不敗のエースを相手に19歳右腕の起用を決めた栗山監督自身が一番興奮していた。「(大谷を)行かせたかったんだよね。“誰がマー君に勝てるんだ”ってことだから」。チームは田中相手に11年9月から10連敗中。監督就任1年目でリーグ優勝した昨年から一度も土をつけることができないでいる。今季も新垣、吉川、木佐貫、武田勝、ウルフと5投手が田中に挑んで5戦全敗。となれば、無傷の3勝で先発7試合はチーム負けなしと田中と同じく「不敗神話」を持つ二刀流ルーキーの出番である。

 指揮官の思惑はそれだけではない。田中は日本ハム時代のダルビッシュ(レンジャーズ)という大きな存在に勝つため、投げ合うたびに成長した。技術を吸収して、今やダルビッシュの後を継いで日本のエースとなった。今度は大谷が、田中という絶対エースと投げ合うことで、一回り成長することに栗山監督は期待を寄せている。

 岩手出身の大谷にとって東北で初の先発マウンドだが「いつもと同じように行くだけ。特別にそこだからということはないです」。19歳右腕は平常心で田中という壁に挑む。

 ▼日本ハム・黒木投手コーチ 自分も若い頃は大物を食いたいと思ってギラギラしていた。一人前になる過程として、スーパースターや超一流と一緒のマウンドで同じ時間を共有することは大事なことだと思う。

続きを表示

2013年9月6日のニュース