村田セ界新!月間最多46安打 イチローには2本及ばず

[ 2013年9月1日 06:00 ]

<巨・中>2回無死、村田の応援ボードを掲げる巨人ファン

セ・リーグ 巨人6-9中日

(8月31日 東京D)
 いとも簡単に記録を塗り替えた。2回先頭、村田は追い込まれながら、外角低めの146キロに逆らわず一、二塁間を真っ二つに破った。セ・リーグ新記録となる月間46安打。東京ドームに拍手が湧き起こると、塁上で少し照れてはにかんだ。

 「大事な8月に記録を更新できたことが何よりもうれしい。足が速かったらもっと打てていたかな?」

 残り3打席は2四死球と相手の好守に阻まれての二ゴロ。オリックス時代のイチローが96年8月にマークしたプロ野球記録には2本届かなかったが、村田の記録の凄さを原監督は「僕の打者の域からいうと、はるかに上のことだから論ずるのが難しい。特に右打者というね。しかも彼は本塁打も打てる打者だから、非常に価値あるレコードだと思います」と評した。

 左打者で俊足でもあるイチローは48安打中、12本を内野安打で稼いだが、村田はわずか1本だ。月間MVPを獲得した7月と合わせた2カ月の打率は驚異の・416。指揮官は試合前から「神懸かっている。テッド・ウィリアムズを超えたな」と41年にレッドソックスで打率・406を残した「最後の4割打者」を引き合いに称賛していた。

 本塁打も打て、打率も残す。打席での一番の確認点を「懐は大きくイメージしています。そこが弱点ですから」と話す。6月末に上段の構えからグリップを下げた中段の構えに変えてから、内角のさばきを強く意識付けた。もともと外角球は右方向にも飛ばせる技術がある。弱点克服による心の余裕が、ヒットゾーンを広くした。

 三塁側スタンドには何枚もの「男・村田」の応援幕が見られた。全国の新生児集中治療室に入院していた子や家族ら120人を招待。長男が早産で入院していた縁で08年から始めた招待は9度を数え、のべ1000人以上を招いてきた。「その前で打てたのも良かった」と言ったが、チームの連勝は6で止まり、すぐに表情を変えた。

 「1打席ですぐに打撃は悪くなると思っている。最後までしっかり打てるように」。Vロードを走るチームを間違いなく4番・村田がけん引している。

 ▼巨人・阿部(2発を浴び6回3失点の杉内に)このところ、ずっとこんな感じ。何とかしてもらわないと困る。やらなきゃいけない人だからね。

 ▼巨人・ロペス(3回に先制の17号ソロなど2安打3打点)理想のスイングができた。チームが勝つことしか考えていないから、きょうはね…。

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