イチ、米野球殿堂入りに現実味 館長「軽視してはいけない偉業」

[ 2013年8月22日 17:45 ]

ブルージェイズ戦の1回、左前打を放って日米通算4000安打を達成し、チームメートに祝福されるヤンキースのイチロー(31)

 米大リーグ、ヤンキースのイチロー外野手(39)が21日、日米通算4000安打を達成した。米メディアが「将来の殿堂入り選手」と冠をつけて紹介するように、ゆくゆくは日本選手初の米国野球殿堂入りも現実のものになりそうだ。

 殿堂入りは全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票で決まり、75%以上の得票が必要になる。イチロー選手は2001年の大リーグデビュー以来、10年以上にわたって活躍。最優秀選手、2度の首位打者、10年連続200安打、10年連続のゴールドグラブ賞に輝くなど米国でも多くの記録を打ち立ててきた。

 スポーツ専門局ESPNは4000安打達成後に「大リーグで3000安打を打てるかが注目される」とした上で「おそらく殿堂入りするだろう」と報道した。

 殿堂のアイドルソン館長は「日本の打者として新たな道を切り開いたことも評価されるだろう」とみる。プロ野球オリックス時代に7度首位打者になり、日本最高の打者の触れ込みでメジャーに挑戦。当初米国では大リーグでの活躍に懐疑的な意見が多かったが、結果を積み重ねることでそれを覆した。

 日米合算の記録についてはさまざまな意見があるが、同館長は「現時点でどれほどの価値があるかは判断できないが、一連の記録として扱うことに意味はある。決して軽視してはいけない偉業だ」と説明する。関係者の中には、内野安打の多さを批判する声もあるが、全体の約2割の844本にとどまっている。(共同)

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2013年8月22日のニュース