内海 これぞエース!4年連続10勝 巨人M30再点灯

[ 2013年8月21日 06:00 ]

<ヤ・巨>きのこ1年分を贈られた内海

セ・リーグ 巨人2-0ヤクルト

(8月20日 長野)
 長野のファンから巨人・内海に声援が飛んだ。「エース、ナイスピッチング!」。菅野と並ぶチームトップタイの10勝目。2桁勝利は4年連続で、通算7度目は球団史上10位タイだ。

 それでも左腕は「今年は野手のみんなに助けてもらった形が多い。素直には喜べない」と浮かれていない。

 序盤はピンチの連続。それでも初回2死満塁を遊ゴロで切り抜けると、2回から3イニング連続で出した走者を併殺打に仕留めた。「粘り強く投げることが持ち味。それができた」。中盤からは軸足に体重が乗り、リリースポイントも安定。5回以降は降板する8回途中まで被安打2に封じた。

 エース、そしてチームリーダーの自覚だ。酷暑が続いた7月以降、先発投手が求められる基準である7回を投げ切ったのは、この試合まで36試合中11試合。完投は7月13日の中日戦(ナゴヤドーム)での沢村だけだ。当然、中継ぎ陣にしわ寄せがくる。

 マジックが消滅した18日の中日戦(東京ドーム)後、選手会長として音頭を取って都内で投手会を開催。屋外でバーベキューを楽しんだ。慰労とともに投手陣の一致団結を図った。そして、この日の投球。阿部も「凄い投手になった。若手のいい見本」と素直に成長を認めた。

 原監督も「これが呼び水となってほしいね。他のスターター(先発投手)たちよ!とね」と称えた力投。阪神が敗れ、わずか1試合でマジック30が再点灯。「ここから重要な試合が続くし、いい投球ができるように(コンディションを)もっていきたい」。節目の勝利も通過点。内海の目は先を見ている。

 ≪巨人では上原以来≫内海(巨)が4年連続7度目の2桁勝利。チームのシーズン2桁勝利回数を見ると、堀内の13度(13年連続=球団記録)が最多だが、内海は城之内に並ぶ10位タイに浮上した。また、4年連続2桁勝利は06~08年の3年を抜く自己最長。巨人で4年以上は01~04年上原(現レッドソックス)以来となり、左腕では

39~42年中尾 碩志4年

69~73年高橋 一三5年

76~79年新浦 寿夫4年

に次ぎ34年ぶり4人目となった。

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