ニューヒーロー現る！前橋育英・高橋光「意識せず」９連続Ｋ

＜岩国商・前橋育英＞６回表、岩国商・上寺（手前）を見逃し三振に仕留め、９者連続三振をマークした前橋育英・高橋光

第９５回全国高校野球選手権大会１回戦 前橋育英１―０岩国商

（8月12日 甲子園）
　記録はまったく意識していなかった。昨夏、桐光学園・松井が初戦（１回戦）の今治西戦で記録した１０連続奪三振まであと１と迫った前橋育英・高橋光だが「（記録は）知らなかった。三振を取りたいという気持ちはあるけど、そんなに意識していない」と、淡々と振り返った。

　記録は相手の打者がセーフティーバントを試みたことで途切れたが、高橋光は打球を冷静に処理、悔しそうな素ぶりは見せなかった。味方が４回に挙げた１点を守り抜いて５安打１３Ｋ完封。「序盤は三振が取れたけど、終盤はバテてしまって打たれてしまったけど、先輩たちが守ってくれたので完封できました」と堅守のバックに感謝。そして「１点差のほうが気が引き締まるので嫌じゃない」と言い切った。

　１メートル８８の長身右腕。群馬大会では６試合３８回で３６奪三振で荒井監督は「三振を取れる投手ではあるけど、まさか大舞台でこれほどの投球をするとは」と驚くほどの快投。今年も甲子園に楽しみな２年生のヒーロー候補が現れた。