ロッテ松永 スーパー火消し!9回5球オール直球プロ初S

[ 2013年8月9日 06:00 ]

<ソ・ロ>9回1死二、三塁のピンチを抑えプロ初セーブを挙げた松永

パ・リーグ ロッテ5-4ソフトバンク

(8月8日 ヤフオクD)
 ピンチを切り抜けた高揚感など、まるでなかった。プロ初セーブにもニコリともしない。ベンチで記念のウイニングボールをもらったロッテ・松永だが、すぐにスタンドに投げ入れてしまった。

 「プレッシャー?ないっすね。二、三塁だし楽でしたよ。ウイニングボールとか別にどうでもいいでしょ。その辺に落ちている球と変わらん」

 2点リードの9回。関西国際大の1年後輩の益田が、先頭の松田から3者連続安打を浴びて1点差に詰め寄られた。なおも1死二、三塁。急きょブルペンから呼ばれた松永は、ベンチで伊東監督から「落ち着いて1人ずついけ」と声を掛けられると、軽い口調で「は~い」と応じてマウンドに向かった。代打・柳田を2球で簡単に追い込み最後はボテボテの投ゴロ。冷静なフィールディングで本塁を狙った三走の長谷川をアウトにすると、続く田上も三ゴロに仕留めた。投じた5球全てが直球という強気の火消しで、チームに2カード連続勝ち越しと単独2位浮上をもたらした。

 前半戦はセットアッパーとしてフル回転したが、7月末に首脳陣から「今後は7、8、9回のどこで投げるか分からないから」と伝えられていた。「どこで投げても同じでしょ」。守護神をイニング途中で交代させる非情采配にも、心の準備はできていた。

 「個人的な温情よりチームの勝利を優先した。これからもこういうことはあり得る」と伊東監督。「肝っ玉ルーキー」の存在が、指揮官になりふり構わぬ采配を決断させた。

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2013年8月9日のニュース