松井氏 原監督と極秘会談!2人きり食事で「帝王学」伝授?

[ 2013年8月6日 06:00 ]

甲子園観戦のため帰国した松井秀喜氏

 巨人・原辰徳監督(55)と昨季限りで現役を引退した松井秀喜氏(39)が5日、都内で極秘会談した。巨人・渡辺恒雄球団会長(87)が次期監督候補と公言する松井氏と現監督によるシーズン中の異例の顔合わせ。米国から5日夕に帰国したばかりの松井氏に対し、原監督は6日のDeNA戦(郡山)に備えての移動予定を当日入りに変更。会食しながら指導者としての経験談などを伝えたもようだ。

 松井氏の帰国を待ちわびたように、原監督が動いた。2人に近い関係者によると、「原監督は松井と会いたがっていた。それで日程を調整したようです」。そして、5日夜の会食が実現した。

 松井氏は12日に再び米国に戻る予定で、その間は7日に大阪市内で「松井秀喜 甲子園は永遠に」と題したトークショー、翌8日には第95回全国高校野球選手権大会を甲子園で観戦するなどスケジュールは目白押し。もちろん、原監督も6日のDeNA戦(郡山)から6連戦が控えており、2人が都内で顔を合わせるとなるとこの日しかなかった。このため、原監督はDeNA戦に備えて、5日に福島入りする予定をキャンセル。福島入りを試合当日に変更してまで、松井氏と会談を持った。

 すでに渡辺球団会長が松井氏を原監督の後継者として指名。「早く巨人に戻ってきてもらって、コーチを多少やってもらって大監督になってもらいたい」としている。松井氏には来季以降の入閣を重ねて要請しており、本人の決断を待っている状況だ。

 松井氏といえば、長嶋茂雄終身名誉監督との師弟関係がクローズアップされるが、原監督も尊敬する指導者の一人だ。原監督が野手総合コーチに就任した99年、ヘッドコーチだった00~01年、監督となった02年の計4年間、選手として指導を受けた。FA権を取得した02年には4月、8月、10月と3度にわたって直接、残留要請も受けた。そして最終的には大きな戦力ダウンとなることは承知しながら、一人の野球人として自身の大リーグ挑戦を受け入れてくれたことに、今も感謝を忘れてはいない。原監督自身も今年に入って「先輩、後輩の中で何か必要ならば、協力は惜しまない」と松井氏の指導者への道のりを支援することを約束している。

 国民栄誉賞授与式が東京ドームで行われた5月5日以来の対面。原監督は長嶋監督の下で3年間、コーチとして「帝王学」を学び、満を持して監督就任。昨季までの監督9年間で5度のリーグ優勝、3度の日本一にチームを導く名将となった。原監督はコーチ時代を「監督の意思を他のコーチ、選手に伝え、選手の考えを監督へとつないでいくという意味で大いなる勉強になった」と振り返るだけに会談で松井氏に指導者としての経験談、心構えなどが伝えられたものとみられる。

 松井氏はこの日夜、都内で「私の口からは何とも言えません」と話すにとどまったが、厚い信頼を抱く原監督の下でのコーチ就任には前向きな姿勢を見せているといわれ、この日の会談が心境に何らかの変化をもたらしても不思議はない。

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