ルイス決勝4号2ラン 初めて歓喜の「L」ポーズ

[ 2013年8月2日 06:00 ]

<広・D>お立ち台で(左から)安部、菊池、赤松に水をかけられるルイス

セ・リーグ 広島7-6DeNA

(8月1日 マツダ)
 粘って粘って連勝だ。広島は1日のDeNA戦(マツダ)に7―6で逆転競り勝ち。殊勲はフレッド・ルイス外野手(32)だ。7回、4度目の同点としてなおも2死二塁で、左翼へ決勝の4号2ラン。3安打3打点と大暴れした。7回に救援登板した永川勝が2年ぶりの勝利。40勝目に到達した赤ヘルは3位・DeNAに0・5ゲーム差と肉薄した。

 誇らしげな表情を浮かべ、右手と左手で「L」の文字を作りながら、ハイタッチの列を歩んだ。接戦にケリをつけた決勝2ラン。ナインも敬意を表し、「L」のポーズで出迎える。自身のイニシャルで祝福されたルイスは破顔一笑だった。

 「野球はゲーム。楽しく真剣にプレーしようという意味を込め、最近始めたんだ。皆でポーズを作ってくれて、言葉にならないくらい嬉しいよ」

 日本で初めて実行したという「L」。そのポーズを披露したのは佳境の7回だ。常に追う展開。松山の犠飛で4度目の同点とし、なおも2死二塁の好機だった。加賀美の初球、142キロの外角直球を振り抜くと、打球は左翼席へ一直線だ。

 「チームにとって素晴らしい勝ちがついた。自分のバットで決めることができて非常に嬉しい」

 6月29日の阪神戦(甲子園)以来、実に1カ月ぶりの4号。試合を決めた一発だけじゃない。6番に座ったこの日は、3度にわたって快音を発した。松山の犠飛で1点を返した1回、なおも2死一、三塁で左翼線へ同点二塁打。先頭の4回にも右前打で出塁し、3安打3打点と気を吐いた。

 故郷の米国ミシシッピ州から先日、父・ルバーンさんと母・ビビアンさんが初来日。愛息のプレーを観戦する一方、ミコライオの妻・テファニーさんの案内で宮島を訪れたという。「異文化に触れ、楽しんでいた。チームメートにも恵まれ、両親は安心したと思う」。久しぶりに親子水入らずの時間を楽しみ、ルイス自身もパワーを得た。

 「(4回の堂林の打席で)エンドランのサインに走らず、併殺になったミスを取り返してくれたね。一番いい場面で打ってくれた。これで気分よくやってくれたら」。助っ人の決勝弾を野村監督は苦笑まじりに称えた。

 盛夏を迎え、その打率は・269へと急上昇。「暑くなれば成績が上がると言ってきた。メジャー時代もそうだった。投手の攻め方を処理し、対応できてきたからだと思う」。キラ、エルドレッドの両大砲の陰に隠れがちだった助っ人「L」。本領発揮はこれからだ。

続きを表示

この記事のフォト

2013年8月2日のニュース