初回絶好機でゲッツー…和田監督嘆く「マートンだな」

[ 2013年7月27日 06:00 ]

<神・D>和田監督は選手交代を告げる

セ・リーグ 阪神1-5DeNA

(7月26日 甲子園)
 初回から虎党のため息が響き渡った。1死から俊介が中前打で出塁。次打者・鳥谷への3球目に二盗と捕手の悪送球が重なって三進。鳥谷も四球で1死一、三塁と藤井を攻め立てたもののマートンが二ゴロ併殺打に終わり好機を逸した。

 「(敗因は)振り返れば、あそこしかない。マートンだな。ここ3試合は(体が)キレていない。(球宴で)休んでいないということもあるけど…。頑張らせないと」

 敗戦後の会見で和田監督が珍しく個人名を挙げるほどの内容だった。4回に遊撃内野安打を放ち後半戦3試合目にして初安打こそ記録したものの、3戦10打数1安打。本来の打撃は影を潜めていると言っていい。

 「同じ投手に4回も、5回もやられて情けない。(打撃コーチの指示を)徹底してやれていない。手を出してはいけない球に手を出している。引っかけた凡打が多い」

 初回に続き4回の攻撃も指揮官が口にした言葉を象徴していた。1死一塁で迎えた新井の第2打席。初球のチェンジアップを打ち損じた一打も三ゴロ併殺打となった。低めのボール球に手を出した結果が敗因に直結。4回までの拙攻が苦手左腕を勢い付かせた。

 前日25日のヤクルト戦では石川に完投負け。同タイプの藤井にも完投負けを喫した。これで藤井には今季6勝のうち4勝を献上し、3試合も完投勝利を許している。4月27日の対戦で完投されるまで107試合連続完投勝利なしのプロ野球記録を続けた男に…だ。首位奪回を狙う中で苦手意識を増幅させたのは、決していいものではない。

 「きのう、きょうと同じタイプにやられている。(ただ)引きずっても仕方ない。切り替えて」

 中継ぎ陣にも疲労の色が見え始めただけに、連敗ストップに向け指揮官は打線の奮起に期待を寄せる。痛恨の2連敗で巨人とは3・5ゲーム差となった。夏本番を前に猛虎の意地が試される時が来ている。

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2013年7月27日のニュース