大谷は3番!栗山監督 後半戦キーマンに指名「目いっぱいいく」

[ 2013年7月24日 06:00 ]

スーツをなびかせ、選手宿舎から大阪に向かう大谷

 プロ野球は24日、後半戦がスタートする。首位・楽天と6・5ゲーム差、借金1の4位に低迷している日本ハムの栗山英樹監督(52)は、逆転リーグ連覇へ向けてロケットスタートの必要性を強調。前日の球宴第3戦(いわき)で同点打を放ち敢闘賞などを獲得した二刀流ルーキー大谷翔平投手(19)を3番に据える打線で巻き返しを図る。

 夢の祭典は終わった。前夜、中田らと食事に出かけた大谷の気持ちは、後半戦に向けてしっかりと切り替わっていた。

 「試合に出られたし、いろいろな人をベンチで見られたのでそこは生きてくると思います。凄いなと思ったところはまねして、良ければ取り入れていきたい」

 この日は福島から空路大阪入り。疲労を考慮され練習は免除されたが、後半戦での巻き返しに向け、残り62試合が厳しい戦いとなることは十分に自覚している。「最初の試合、5試合は大事だと思う」。ロケットスタートの重要性は栗山監督も感じている。「この10、20試合は目いっぱいいく。そこでどういう形になるか。今、頑張らないとあとで頑張る意味がなくなってしまう」。そのための一手が「3番・大谷」だ。

 京セラドームでチーム練習を視察した指揮官は大谷について「疲れているけど打撃の状態は悪くない。金子(オリックス)を打てるメンバーを組んでやっていく」。今季のチームは陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)、中田、アブレイユ、小谷野ら右打者が主体。そのうえで指揮官は「チームにとってどういう並びが勝ちやすいのか。翔平の打順は考えている。ウチは右打線。間に入る左、3番が機能すれば点が入りやすくなるし右が生かせる」と説明した。

 図らずもその形が見えたのが前日、球宴第3戦の8回だ。1点を追う1番・陽岱鋼からの攻撃。右翼線二塁打で出塁すると1死三塁から途中出場で3番に入っていた大谷が同点中前打。中田が中前打で続いて5番・内川の左中間2点二塁打で勝ち越し。左の大谷がつないで一挙3点を奪ったこの攻撃こそが、栗山監督の理想形だった。

 シーズンではここまで打率・305、2本塁打、12打点。球宴で大活躍した19歳が、今度は逆転リーグ連覇へのキーマンとなる。

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2013年7月24日のニュース