安楽 自己最速154キロ出た!夢155キロは“失敗”

[ 2013年7月24日 06:00 ]

<済美・今治工>帽子を飛ばし力強いピッチングを見せる済美・安楽

愛媛準々決勝 済美7―0今治工

(7月23日 坊っちゃんスタジアム)
 7回2死、最後の打者。済美の安楽は上甲正典監督のベンチからのジェスチャーに大きくうなずいた。まず右手の人さし指1本。そして手のひらが2度開かれていた。

 「155キロを狙え」――。右腕を思い切り振った。153キロ。あと2キロ届かなかったが、7回2安打6奪三振で完封し、7回コールド勝ちした。

 「そう簡単に155キロは出ないと思いましたし、出ないからこそ、達成したい目標です」。3回に154キロを計測。初戦の帝京五戦で叩き出した153キロの自己最速を1キロ更新した。指揮官との共通の夢、155キロにあと一歩まで迫った。ただ、ファウルにされたことで「バットに当てられるということは、何か自分に足りないところがあると思う」と悔しがった。

 それでも阪神・藤浪が大阪桐蔭3年時に記録した153キロを2年時で上回った。ネット裏には阪神、巨人、大リーグ・レンジャーズなど日米6球団のスカウトが視察。巨人の山下哲治スカウト部長は「素晴らしい投手なのは間違いない。当然、来年(ドラフト)の超目玉でしょう」と評した。

 打っても、先制打を放つなど3安打4打点と活躍した。エースで4番。怪物2年生は一戦ごとに凄みを増している。

 ▼阪神・山本宣史スカウト 外角低めの直球に力がある。まだ160キロとまではいかないだろうけど、もっと速くなる。

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