阿久悠氏「“甲子園の詩”を語る」…15年ぶりの再会

[ 2013年7月21日 06:00 ]

阿久悠さんの記念イベントに参加した(左から)元NHKアナウンサーの榊氏、スポニチ・宮内編集担当、林氏、藤田氏

 明大阿久悠記念館の来場者3万人記念イベント「“甲子園の詩”を語る」が20日、東京都千代田区の明大駿河台キャンパスで行われた。

 07年に他界した作詞家・阿久悠氏が79年から06年までスポニチに連載した「甲子園の詩」をテーマにしたトークショー。「林さんに会って、元気でやっていますと言いたくて山口から来ました」。98年、豊田大谷戦で延長15回にボークでサヨナラ負けした宇部商の元投手・藤田修平氏は、ボークを宣告した球審の林清一氏と15年ぶりの再会を果たした。

 藤田氏の言葉に「感無量です」と声を震わせた林氏は「試合後、藤田君がボールを渡しに来た。普通は勝利チームに渡すが、彼に“そのまま持っておきなさい”と言った」と当時の秘話を披露。「あのときボークを取れなかったら審判を辞めていたかもしれない」と振り返った。

 阿久氏が書いた「敗戦投手への手紙」という詩がきっかけで実現した、悲運のエースと元審判の心の交流。高校野球ファンが詰めかけた会場は感動に包まれた。

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2013年7月21日のニュース