上原&田沢 宿敵ヤンキース斬り データが示す“屈指の安定感”

[ 2013年7月21日 06:00 ]

<レッドソックス・ヤンキース>9回、3人で締めた上原は大喜びするファンを背にジャンプして雄叫びを上げる

ア・リーグ レッドソックス4―2ヤンキース

(7月19日 ボストン)
 勝利の方程式で後半戦快幕!レッドソックスは19日(日本時間20日)、ヤンキースを本拠地に迎えて後半戦初戦を行い、9回に登板した上原浩治投手(38)がわずか7球で9セーブ目をマーク。田沢純一投手(27)もセットアッパーとして無失点投球で白星発進に貢献した。今季59勝のうち、2人がともに投げた試合は実に19試合。07年以来6年ぶりの地区優勝へ、日本人コンビがフル稼働を続ける。

 8回、ブルペンで準備を始めた上原が、クーラーボックスで冷やしたタオルを頭からかぶった。気温38度、体感気温41度。米東海岸を襲う酷暑に、「冷たいものをかぶったりして対策をしないとバテてしまう」と笑わせたが、その仕事は完璧だ。

 2点リードの9回から登板。先頭のオーバーベイを速球で空振り三振に斬ると、後続の2人は打たせて取った。わずか7球で今季9セーブ目。「(球宴で)休んだのでね。体が重いというのはあった」と話しながら、今やボストン名物となった、力強いハイタッチで勝利を喜んだ。

 「打たれてもいいからストライクを取りにいったのが結果的に良かった」と田沢も、7回1死からマウンドに上がり無安打無失点。09年のメジャーデビューから実働4年目。シーズンを通じてメジャーで投げ抜いたことがない右腕にとって、経験豊富な上原の存在は大きい。

 大リーグで救援投手の安定感を示す指標であるK/BB(1四球あたりの三振数)は田沢がリーグ1位、上原が2位。前守護神のベイリーが右肩痛で故障者リスト入りしたが、2人の日本人が快進撃を続けるチームのブルペンを支えている。

 ≪救援投手の安定度を示す指標≫K/BBは大リーグで救援投手の安定度を示す指標として定着しており、上原は救援投手となった10年以降、昨季まで3年連続でリーグ1位だった(投球回30イニング以上の投手が対象)。特に昨季は14・33で、両リーグ断トツの数字(2位のブルージェイズ・ループが10・50)。ちなみにプロ野球では、今季投球回20イニング以上では岸田(オリックス)が8・00で両リーグトップ。ちなみに先発で開幕13連勝の田中(楽天)は5・16となっている。

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