巨人 7回一挙8点!甲子園では15年ぶり猛攻で逆転

[ 2013年7月17日 06:00 ]

<神・巨>7回表2死満塁、高橋由の適時二塁打で生還し、笑顔で喜ぶ(左から)村田、坂本、長野、阿部ら巨人ナイン

セ・リーグ 巨人8-3阪神

(7月16日 甲子園)
 敵地・甲子園。ラッキーセブンを前にジェット風船を膨らませ準備していた阪神ファンが、巨人の長い長い攻撃に風船を解き放った。3点を追う7回。打者12人の攻撃で一挙8点。原監督は満面の笑みだった。

 「そうはありませんね。こういう大事な一戦で価値あるビッグイニング。よくつながった」

 2位・阪神との直接対決第2ラウンド。6回までスタンリッジに散発4安打に抑えられていた打線は7回、先頭の村田が初球、続く高橋由が2球目を捉えての安打で無死一、二塁。長野も初球から打って出て3球目を適時打。主力の積極的な打撃が、規定打席に満たない脇役たちを刺激した。1点を返し、なお無死一、二塁。まずは寺内が初球を投前にきっちりバントを成功させる。ここで代打・石井。しかし相手が左腕の加藤にスイッチすると、代打の代打で矢野が登場。その矢野が初球を左翼線へ2点二塁打。先頭の村田からわずか8球で同点に追いつき、矢野は「石井さんの悔しい思いもあったしどんどん打っていこうと思った」と振り返った。

 続く中井も3球目を右前に運び、敵失も誘いあっという間に逆転。3四球に6安打を絡める猛攻で8点を奪った。今季は前日まで甲子園での伝統の一戦は6試合でわずか10得点。それがこの日は1イニングで8点。甲子園での阪神戦での1イニング8得点以上は実に15年ぶり。「劣勢のなかで逆転できたのは大きい。しかも全員でできたのは大きいですね」。そう言った原監督も追い打ちをかけるような采配を見せた。7回、勝ち越した直後の1死三塁では、松本哲にスリーバントを含む2度のスクイズ。結果は失敗だったが、もはややりたい放題だった。

 指揮官は常々、ベンチスタートのメンバーを補欠とは呼ばず「後から組」と表現。代打などの役割に敬意を払い、常に試合に参加させるモチベーションを保たせる原流の魔法の言葉だ。相手投手や好不調でオーダーも頻繁に変更。チームに危機感を持たせながら戦う、その真骨頂のような逆転劇だった。

 これで甲子園では4連勝。阪神とのゲーム差を3・5とした。17日の前半戦最終戦に向け「総力戦で戦いたいと思います」。99年以来14年ぶりとなる甲子園での3連戦3連勝で、虎を突き放す。

 ▼巨人・村田(7回先頭で左前打し猛攻を切り開き、この回2打席目は2死満塁で押し出し四球)ボールも見えていると思うし安打の内容も良かった。

 ▼巨人・笠原(5回から2番手で2イニング無失点に抑え3勝目)力まず上半身の力を抜いて投げるように、楽に投げようと思っていました。

 ▼巨人・中井(7回1死二塁から勝ち越しの右前打)結果が出てよかった。後半戦につなげるためにもアピールしていかないといけない。

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2013年7月17日のニュース